1988 Fiscal Year Annual Research Report
振動体に搭載されたコンピュータ内の磁気ディスクの挙動に関する研究
Project/Area Number |
63550179
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
長南 征二 東北大学, 工学部 (20005424)
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Keywords | 磁気ディスク / 磁気ヘッド / 連成振動 / 外部加振 / 共振 / 安定判別 |
Research Abstract |
シャフトを中心に回転し、同時に軸方向およびひとつの直径まわりにピッチング加振される磁気ディスクを取り上げ、その定常強制振動特性を解明した。解析では、始めに磁気ヘッドを有する回転円板に対して運動方程式を組み立てた。式の誘導に際しては円板は薄肉であるとし、磁気ヘッドはばね、質量系で置き換え、両者の連成式を導いた。解を求めるにあたっては、円板に固定した座標系から空間に固定した座標系に座標交換し、板の変位をモード関数の和で仮定、ガラーキン法を用いて核モードに対する応答振幅を決定した。さらにそれらをたし合わせ変位の最終解を求めた。得られた解より、大形コンピュータを用いて上記2種類の入力に対するディスクの応答を計算した。具体例として300rpmで回転する5.25インチ・フロピーディスクを取り上げ、円板の変位振幅を種々の加振振動数に対して求めた。得られた結果を要約すると以下のようになる。 (1) 磁気ヘッドをあてないで回転している円板を軸方向に加振した場合は節直径を持たない振動モードだけが加振される。一方、ピッチング加振した場合は、節直径を1個持つモードだけが加振される。この円板に磁気ヘッドをあてると、いずれの入力に対しても全ての円板の振動モードが板上で加振される。 (2) 軸方向加振の場合はヘッドがディスク外周に移動するに従い、フロピーディスクに大きい応答振幅をもたらす加振領域は振動数の低い領域へ集中していく。一方、ピッチング加振の場合はヘッドが円周方向にピッチングノードに近づくに従い全体として振幅が小さくなり、特に高い加振振動数域における変位振幅が小さくなる。これよりピッチング入力の大きい状況下では、ディスクヘッドがピッチングノードにくるようにディスク装置を設置すべきであると考える。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 長南征二: 日本機械学会誌. 92. 18-23 (1989)
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[Publications] 長南征二: 日本機械学会論文集C編. 54. 1181-1188 (1988)
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[Publications] 江鐘偉: 日本機械学会論文集C編. 54. 2669-2674 (1988)
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[Publications] 江鐘偉: 日本機械学会論文集C編. 1989.
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[Publications] 江鐘偉: 日本機械学会論文集C編. (1989)