1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63550186
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
井上 紘一 京都大学, 工学部, 教授 (70026079)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
幸田 武久 京都大学, 工学部, 助手 (60205333)
矢富 盟祥 京都大学, 工学部, 助手 (90135541)
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Keywords | 振動制御 / 制振 / 柔軟構造物 / アクティブコントロ-ル / 外部入力 / モ-ダルフィルタ- / 独立モ-ド空間制御 |
Research Abstract |
柔軟構造物の剛体部分に機能要求として加えられる力が柔軟付属物に対して外部入力となり、振動を励起する場合が考えられる。柔軟構造物の振動制御において、このような外部から加えられる測定可能な力を考慮した最適制御方法を提案した。制御系は、独立モ-ド空間制御法を用いた、離散時間形式で表現された制御対象のディジタル制御系であり、モ-ダルフィルタによる状態変数のフィ-ドバックと観測外部入力のフィ-ドフォワ-ドよりなる。システムの安定性や特徴を考察し、また、片持ち梁の回転移動に伴う振動制御に適用して外部入力を考慮しない最適制御法と比較することにより、次のような結果が得られた。 1.システムの安定性と特徴について (1)システムの安定性は、状態変数のフィ-ドバックである閉ル-プの極配置およびモ-ダルフィルタ-の推定誤差に依存することが明らかになった。 (2)従来の最適制御では外部入力が考慮されることが少なく、考慮するには制御終了時間まで外部入力の値が既知でなければない。たとえ既知でも膨大な計算量が必要で実現不可能である。提案した方法はサンプリング間隔毎の外部入力を考慮した最適制御を行い、計算量を低減した。 2.片持ち梁の振動制御の例題について (1)サンプリング間隔の調節により、状態変数のフィ-ドバックによる効果と外部入力のフィ-ドフォワ-ドの効果を調節することが可能であり、間隔設定が制御系の性能を左右することが明らかになった。 (2)外部入力を精度良くサンプリングできる場合には、外部入力を考慮しない場合に比べて最大振幅を12%低減することができた。 ただし、この例題ではアクチュエ-タは1個、制御モ-ドは1次のみモデル化モ-ドは3次、センサ個数は2個と仮定した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 近藤晋司,矢富盟祥,井上紘一: "柔軟構造物の振動制御におけるセンサおよびアクチュエ-タの配置" 日本機械学会論文集(C編). 55. 1206-1214 (1989)
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[Publications] S.Kondoh,C.Yatomi,K.Inoue: "The Positioning of Sensores and Actuators in Vibration Control of Flexible Systems" JSME International Journal,Series III. 33. (1990)