1989 Fiscal Year Annual Research Report
新しい波形合成法に基づくノイズレス三相正弦波インバ-タ
Project/Area Number |
63550200
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Research Institution | IBARAKI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大口 國臣 茨城大学, 工学部, 助教授 (50037868)
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Keywords | 共振形三相インバ-タ / 正弦波三相インバ-タ / 波形歪み / 低ノイズ |
Research Abstract |
前年度に行った電流形に引き続き、同様な原理で動作する電圧形インバ-タの研究を遂行し、以下の知見が得られた。 1.正弦波出力電圧波形をもつ二重接続三相インバ-タ 直流リンク部に挿入する低域通過フィルタの出力波形の歪み率への影響を理論的に検討し、フィルタの遮断周波数と出力波形の歪み率の関係式を得ることができた。例えば、出力周波数50Hzの場合には1.5kHzまでの成分を合成すれば歪み率は0.4%以下になる。このことをシュミレ-ションと実験により確かめた。 2.多重化システムへの拡張 上述のシステムを、さらに多重化して装置容量を増大する場合、実現できるのは4重化、6重化、8重化など偶数の重数の場合に限定されること、従来方式では実現できた奇数の重数の場合は実現できないことがわかった。しかし、本方式では共振形インバ-タの特徴を生かした大容量システムが実現でき、しかも、変圧器一次電圧中に含まれる低次高調波の含有率が小さくなる結果、変圧器損失が従来方式より低減されることがわかった。 以上、零電圧スイッチング、または零電流スイッチングを行う単相高周波インバ-タを構成単位とし、これに研究代表者が考案した新しい三相正弦波合成法を適用することにより、従来方式と比較して格段に発生ノイズが小さく、しかも良好な出力波形をもつ三相インバ-タが実現できることを明らかにした。
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Research Products
(1 results)