1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63550242
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
下川 博文 神奈川工科大学, 工学部・電気工学科, 助教授 (50144126)
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Keywords | 超純水 / 水の導電率 / 抵抗率 / 衝突帯電 / 接触帯電 / 帯電電圧 / 絶縁性高分子膜 / 流動帯電 |
Research Abstract |
昭和63年度の研究の達成目標は測定系の基本的な部分を完成させること、および衝突帯電電位に及ぼす水の抵抗率、衝突速度等の影響に関する測定を行い帯電機構の基本的な特性を理解することにあった。測定系は一応完成し、次の新たな知見が得られた。 1.帯電電圧の最大値は水の衝突位置から1〜2cm離れた地点である。 2.帯電電圧は水の抵抗率に依存し、抵抗率が増加するほど大きくなる。たとえば、10Mcrcmの超純水を厚さ8mmのテフロン上へ衝突させる場合、最大電圧は2000V以上に達する。 3.帯電電圧は衝突させる固定絶縁物の厚さに依存し、厚くなるほど帯電電圧は増加する。しかし比例関係にはない。 4.帯電電圧は水の衝突速度に依存し、高速になるほど帯電電圧は大きくなる。 5.帯電電位は個体絶縁物の抵抗率に依存し、テフロン>ポリエチレン>シリコーンゴム>合成ゴムの順に大きくなる。 6.個体絶縁物は水の接触によっても帯電する。たとえば、8mmの厚さのテフロン上に超純水の接触によっても帯電する。たとえば、8mmの厚さのテフロン上に超純水を接触させたのち取り除いた場合、帯電電圧は最大300Vに達する。 平成元年度はつぎの項目に研究の力点をおく 1)上述の特性を詳細に調べる。 2)10Mcrcm以上の超純水での測定を行う。そのために送水系の改良を行う。 3)50μm以下の絶縁体薄膜での測定を行う。 4)得られた結果から帯電抑制の方法を検討する。
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Research Products
(1 results)