1988 Fiscal Year Annual Research Report
ガーネット結晶薄膜導波路を用いた集積型光増幅素子の研究
Project/Area Number |
63550254
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
宮崎 保光 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (00023169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山家 光男 岐阜大学, 教養部, 助教授 (90159202)
後藤 信夫 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (60170461)
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Keywords | 光増幅 / 光集積回路 / ガーネット薄膜 / 光導波路 |
Research Abstract |
1.光増幅素子用ガーネット結晶薄膜の作成とその光伝搬特性 光通信、光信号処理、光演算等への応用を含めたモノリシック型光集積回路において基本構成要素となる、光増幅用の活性イオン含有YGG(Y_3Ga_5O_<12>)薄膜をYAG(Y_3Al_5O_<12>)基板上にRFスパッタリング装置で作製した。種々な膜厚のガーネット結晶薄膜導波路の光伝搬特性、結晶性、組成を測定し、高品質な薄膜導波路を得るための最適作製条件を見いだした。 2.ガーネット結晶中の活性イオンの光学特性の測定 ガーネット結晶中のNd^<3+>イオンの蛍光スペクトルをAr^+イオンレーザを励起光源に用いて調べ、1.06μm,1.54μmに強い蛍光が得られることを確認した。遷移金属イオンCr^<3+>を添加したガーネット結晶薄膜における近赤外領域での広帯域な蛍光スペクトルを測定した。更に、利得の広帯域化の基礎となる蛍光の量子効率を配位子場の理論と分子軌道法を用いて検討を行いスパッタ条件によりYとGaの組成比が変化しストイキオメトリックな組成Y_3Ga_5O_<12>からのずれによりランダムな結晶歪が生じ、その蛍光効率を上げることを明らかにした。この効果によってスペクトル幅が広がり、より広帯域化が期待できる。 3.LD励起小型YAGレーザ信号光源の作製 増幅特性を測定する際必要となる信号光源を40mw半導体レーザを励起光源として試作し、低閾値での波長1.06μmの発振を確認した。 4.薄膜導波型光増幅素子の光増幅率の測定 信号光源としてXeランプから分光した光を用い、Nd:YGG薄膜を用いて2%の増幅率が得られた。今後、試作したLD励起YAGレーザ光源を用いた増幅実験を行い、特に、結合光学系を改善し、正確な増幅度の測定を行っていく予定である。さらに広帯域な波長領域の信号が増幅できるCr:YGG薄膜を用いた増幅実験を行う予定である。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] M.Yamaga;Y.Miyazaki: Japanese Journal of Applied Physics. 23. 981-989 (1987)
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[Publications] Y.Miyazaki;M.Yamaga;K.Yamada: XVI Int.Conf.on Quantum Electronics. TuPー46. (1988)
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[Publications] M.Yamaga;A.Marshall;K.P.O'donnell;B.Henderson;Y.Miyazaki: Journal of Luminescence. 39. 335-341 (1988)
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[Publications] K.Taki;Y.Miyazaki: Proceeding of second Optoelectronics Conference. 4C3ー3. (1988)
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[Publications] 山家光男,宮崎保光: 電子通信学会研究会資料. OQE88ー89. (1988)
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[Publications] 松下俊男,山家光男,宮崎保光: 電子通信学会研究会資料. OQE88ー90. (1988)
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[Publications] 宮崎保光: "先端科学技術の現状と展望・第2巻 光と情報" 大蔵省出版局, 276 (1987)
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[Publications] 宮崎保光: "光集積回路ー基礎と応用ー" 朝倉書店, 249 (1988)