1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63550313
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
中村 政俊 佐賀大学, 理工学部, 教授 (50038080)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 茂人 佐賀大学, 理工学部, 講師 (10156078)
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Keywords | システム制御 / ディジタル制御 / 配電システム / 電力負荷予測 / 海洋温度差発電 / 水温制御 / むだ時間システム / メカニカルシステム |
Research Abstract |
電力システムの高精度・高性能を目指した制御においては、ディジタル制御技術の果す役割は大きい。本研究では、配電システム、海洋温度差発電システム、水槽水温システム、メカニカルシステムを対象にしてシステム制御的方法で個々の問題の解決を図った。 1.配電システムに関しては、細かな地区ごとの電力負荷の特質をうまく抽出した電力負荷予測方式を確立し、当初の目的に合う電力負荷予測値を得ることが出来た。この電力負荷予測方式は、今後配電系統の停電時における負荷融通計算の中に取り込む予定である。 2.海洋温度差発電システムに関しては、その制御方式についてここ数年研究を行ってきているが、本年度は計算機シミュレータを製作し、本研究の推進において計算機シミュレータは重要な役割を演じることを示した。目下、計算機シミュレータを介して、海洋温度差発電のより高性能なプラント設計、より高精度な制御設計を遂行中である。 3.水槽水温システムでは、システム中のむだ時間のために、制御の際に水温が目標値まわりで振動を起こすことを見い出し、その補償制御法を提案した。この補償制御法は、この実験装置のみならず、一般にむだ時間を含むシステムすべてに対し、高精度制御法として利用可能である。 4.メカニカルシステムに関しては、ロボットの柔軟なアームの振れ止め制御、走行クレーンの振れ止め制御、倒立振子の安定化制御等を行っているが、これらに対する制御器設計においても、計算機シミュレータの果す役割が大きいことを示した。 以上、個々のシステムにおける問題を解決したが、本研究の終局目的は、個々の問題解決を通じて得られた、共通的な問題解決の方法論、つまり「システム制御科学的方法論」の確立にあり、その努力を今後も図っていきたい。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 中村政俊: 電気学会論文誌. 108B. 313-320 (1988)
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[Publications] 中村政俊: 日本冷凍協会論文集. 5. 105-111 (1988)
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[Publications] 中村政俊: 計測自動制御学会論文集. 24. 1173-1180 (1988)
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[Publications] Masatoshi NAKAMURA.: Proceedings of the 1988 Korean Automatic control contevence. 2. 909-914 (1988)
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[Publications] Masatoshi NAKAMURA.: Countermeasure for the Deffect Caused by a Constrained control Input to an Augmented systems Regulated by Pole Placement, Countermeasure for the Deffect Caused by a Constrained control Input to an Augmented systems Regulated by Pole Placement,