1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63550316
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小沢 慎治 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (70051761)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮内 新 相模工業大学, 工学部, 助教授 (80166115)
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Keywords | 分析合成 / メル / 中帯域情報圧縮 |
Research Abstract |
本研究は従来、線形周波数領域で求められていた分析合成系のパラメータを非線形周波数領域において求めることにより、中帯域伝送路における、音声の品質向上を目的とするものである。一般的に音声の情報圧縮によく用いられる分析合成系は、その伝送パラメータを線形な周波数領域において求めているが、人間の聴覚特性は周波数において非線形である。研究代表者らはすでに、人間の聴覚特性に基づく非線形周波数目盛りであるメル目盛り上で、LSP分析合成系を構築する方法を提案した。更に、メル目盛り上での分析と、線形周波数目盛り上での分析を組み合わせたMelーLinear複合LSP分析合成系を提案した。 63年度科学研究費の補助により、まずメル目盛り上でのLSP分析フィルタ及び合成フィルタを、IIR型のフィルタに変更する方法を検討した。また、線形周波数目盛り上でのLSP分析フィルタ及び合成フィルタをIIRフィルタに変換した。 次に、メル目盛り上でのIIRフィルタと線形周波数目盛り上でのIIRフィルタを合成し、1つのIIRフィルターで一般的な非線形周波数目盛り上でLSP分析合成を行う方法を提案した。この一般化非線形周波数目盛り分析合成フィルタは、メル目盛り上での分析次数と線形周波数上での分析次数を操作する事によって、多様な非線形周波数目盛り上での分析合成が可能である。 また、このIIRフィルタをラティス型のフィルタに変換する事により素子感度の低い一般化非線形周波数目盛り分析合成フィルタを実現する事が可能になった。 更に、人間の聴覚特性に最適な非線形周波数目盛りをスペクトル包絡から求める手法を構築し、適応的に最適な非線形目盛りを得る手法について検討した。
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Research Products
(1 results)