1988 Fiscal Year Annual Research Report
超硬練りコンクリートの振動締固め機構と締固め度の判定方法に関する研究
Project/Area Number |
63550347
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
徳田 弘 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (70041879)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加賀谷 誠 秋田大学, 鉱山学部, 助手 (00091794)
川上 洵 秋田大学, 鉱山学部, 助教授 (90006693)
|
Keywords | 超硬練りコンクリート / 表面振動機 / 振動機特性 / 締固め機構 / 締固め度の判定 / 間隙圧 |
Research Abstract |
1.実験概要 粗骨材の最大寸法40mm、VC値20±5秒、単位セメント量144kg/m^3のコンクリートを角柱型わくに打込み、表面振動機の質量、振動数、振幅、をそれぞれ変えて締固め、上・下部の配合分析試験、力学的性質の測定および微細構造の観察を行った。さらに、側壁せき板の1枚を透明プラスチック板とした型わくの底部に間隙水圧計を埋設し、締固め過程の可視化観察および間隙圧の測定を行った。 2.実験結果 (1)締固め開始と同時にセメントペーストは互いに接近した骨材粒の間隙を充填しながら下降し、底部付近に達すると上昇に転じ、下層部付近に残っている骨材間隙を充填しながら上昇を続けるが、やがて間隙は全く認められなくなる。空気泡は終始上昇傾向を示す。底部における間隙圧は、セメントペーストが上昇に転じ、さらに骨材間隙が全く認められなくなるまで増加して最大値に達する。 (2)空気量は、締固め時間とともに上・下部いずれにおいても減少傾向を示すが、上部の値は常に下部より小さい。単位水量、単位セメント量および水セメント比は、締固め開始と同時に上部および下部でそれぞれ減少およびぞか傾向を示すが、その後それぞれ増加および減少傾向に転ずる。これはセメントペーストの移動方向の逆転現像と対応している。 (3)上・下部の圧縮強度は締固め時間とともに増大して、ほぼ同等の最大値に達し、その後いずれも減少傾向に転じる。最大強度となる締固め時間は間隙圧が最大値に達する時間とほぼ等しく、したがって、間隙圧の経時変化から締固め度の判定が可能である。 (4)効率的な締固めを行うには、質量を増すよりも、振動数と振幅を適切に設定し、それぞれ50〜75Hzおよび0.1〜0.13cm程度が望ましい。
|
-
[Publications] 加賀谷誠: セメント技術年報. 42. 172-175 (1988)
-
[Publications] 加賀谷誠: フレッシュコンクリートの挙動とその施工への応用に関するシンポジウム論文集. (1989)
-
[Publications] 徳田弘: 土木学会論文集. 1989
-
[Publications] 徳田弘: 材料. (1989)