1988 Fiscal Year Annual Research Report
造形剤を用いたX線透過撮影による鉄筋コンクリートの微細ひびわれ検出に関する研究
Project/Area Number |
63550353
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
大塚 浩司 東北学院大学, 工学部, 教授 (10048803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾坂 芳夫 東北大学, 工学部, 教授 (20005507)
後藤 幸正 東北学院大学, 工学部, 教授 (50005154)
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Keywords | 造影剤 / X線造影撮影 / コンクリート中の微細ひびわれ / 内部ひびわれ非破壊試験 |
Research Abstract |
1.造影剤の開発研究について。 市販の医学用造影剤類を調査し、それらの中から本研究に適するものを選定するための、比較試験を行った。比較試験に用いた造影剤は、消化管造影用の硫酸バリウム系4種と、血管造影用の有機ヨード系3種である。得られた成果は次のようである。 (1)硫酸バリウム系の造影剤の場合は、何れも、コンクリート供試体内にあらかじめ設けた直径2mmの注入孔の形状については明瞭にX線撮影できたが、異形鉄筋のまわりに発生している微細なひびわれは殆ど撮影できなかった。これは、硫酸バリウム系の造影剤の高粘性のためと考えられる。 (2)有機ヨード系の造影剤の場合は、何れも、コンクリート内の微細なひびわれにも注入され、それらがX線撮影できることがわかった。ヨード系3種の中でも、ヨード含有率の最大のもの(440mg/ml)が最も造影効果が高いことがわかった。 2.微細ひびわれ検出効果と供試体寸法、X線照射量との関係の解明試験について。 供試体コンクリートの厚さとX線照射量とを変えて、それらと微細ひびわれの検出効果との関係を解明する実験を行った。得られた成果は次のようである。 (1)X線管電圧60kv〜120kv、管電流2mA、距離60cm、照射時間2分〜5分の場合に最も微細ひびわれの検出効果が高いことが分かった。(厚さ50mm) 3.本手法と従来の手法とによって得られた微細ひびわれの性状の比較研究について。 (1)本手法によって検出された微細ひびわれは、従来の手法で得られたものに比べて、より微細で複雑な形状をしていることが分かった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 大塚浩司: コンクリート工学年次論文報告集. 10ー3. 145-150 (1988)
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[Publications] Koji OTSUKA: Proceedings of the International Workshop on Fracture Toughness and Fracture Energy,Sendai 1988. 406-418 (1988)