1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63550374
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
道上 正〓 鳥取大学, 工学部, 教授 (10027245)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桧谷 治 鳥取大学, 工学部, 助手 (00165127)
藤田 正治 鳥取大学, 工学部, 助教授 (60181369)
|
Keywords | 洪水時の河床変動 / 河床上昇 / 河川狭さく部の河床変動 / 流砂 / 数値シミュレーション |
Research Abstract |
本研究では、洪水時における河川狭さく部の河床変動特性について実験および一次元の河床変動計算法による数値シミュレーションによって検討した。得られた主要な結果をあげると以下のようである。 1)一次元の河床変動計算法を用いて実験結果をシミュレーションした結果、狭さく部上流端での埋め戻し現象を良く再現でき、洪水時での狭さく部の河床変動計算に適用できることとがわかった。 2)一定流量条件下での河床変動を数値シミュレーションした結果、狭さく部内の河床はその流量に対する流砂の動的平衡状態に移行しようとし、河床が平衡状態よりも高い場合は河床低下、低い場合は河床上昇すなわち埋め戻し現象が生じる。また、それらの現象は上流端から下流へと伝播するが、その伝播速度は埋め戻し現象の場合の方が緩やかである。 3)実験結果より、河床は洪水時の流量増加に伴う平衡状態の河床低下量の増加に伴って、その河床高に移行するように河床低下が生じる。しかしながら、流量減少期での埋め戻し現象は流量増加期の河床低下の程度に大きく左右され、流量増加期にある程度平衡状態に近づいていなければ埋め戻しが顕著に生じない。 4)実河川での数値シミュレーションより、狭さく部内の河床変動は狭さく部の長さ、狭さく部へのアプローチ部の長さ及び洪水の継続時間に大きく影響され、特に、アプローチ部の長さが長くなると流量増加期での狭さく部最上端での河床低下が遅くなり、その結果流量減少期の埋め戻し現象が生じにくくなる。
|
-
[Publications] 鈴木幸一: Proc.,6th Congress,APD of IAHR in Kyoto. 23-28 (1988)
-
[Publications] 道上正〓: Proc.,6th Congress,APD of IAHR in Kyoto. 153-159 (1988)
-
[Publications] 道上正〓: 土木学会論文集. 第399号II-10. 95-104 (1988)
-
[Publications] 道上正〓: 第33回水理講演会論文集. 283-288 (1989)