1988 Fiscal Year Annual Research Report
広域高密交通圏解析を対象とした空間的離散および連続モデルの比較研究
Project/Area Number |
63550388
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
飯田 恭敬 京都大学, 工学部, 教授 (10026114)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 雅史 京都大学, 工学部, 助手 (20195077)
秋山 孝正 京都大学, 工学部, 助手 (70159341)
朝倉 康夫 愛媛大学, 工学部, 講師 (80144319)
|
Keywords | 広域高密交通圏 / 交通量配分 / 離散型 / 連続型モデル / ネットワークの集計化 / ネットワークの分割 / バンドリング / 走行費用関数 / ボテンシャル / 有限要素法 |
Research Abstract |
わが国の大都市圏の構造的特徴は、高密度な都市空間が連続的に広域化している点にある。そのために戦略レベルの交通解析、代替案の定性的評価を短時間、低コストで行うには、(1)離散型モデルの当算簡略化、あるいは(2)連続型モデルの適用、のいずれかが必要となる。本研究は特に交通量配分のための、これらのモデルの開発・改良、ならびにそれらの構造的特徴・パフォーマンスを比較検討することを目的としている。 本年度の研究成果をまとめると以下のようである。 1.離散型モデルの改良 離散型モデルの簡略化の方法の1つに、ネットワークをいくつかのブロックに分割し、ブロック毎に最短経路探索を行うことによって計算時間の短縮をはかる、ネットワークの分割・階層化がある。しかし最短経路探索のアルゴリズムを改良することにより単純にネットワーク分割を行っただけでは、必ずしも効果は期待できないことが判明した。そこで、ブロックの境界上に集計化した境界ノードを作成する、バンドリングによる方法を提案し、計算時間の短縮に効果のあることを確認した。 2.連続型モデルの開発 連続型モデルは、交通流を都市空間における連続的な二次元流と見なし、個々のリンク交通量ではなく、任意地点における交通強度を求めようとするアプローチである。本研究では走行費用関数を地点ごとの交通フローの線形関数とすることによって、利用者均衡配分を変分問題として定式化した。そして数値解法として、ボテンシャルを変数とする双対問題を有限要素法により解く方法を提案した。数値計算の結果連続型モデルは、モデル構築に要する情報が少なく、計算に要する時間の点でも大幅に効率化を図ることが可能であることが明らかになった。さらに計算結果を二次元的に表示することにより、視覚的な検討が容易になった。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 飯田恭敬: 土木計画学研究・講演集. 11. 227-234 (1988)
-
[Publications] 飯田恭敬: 土木学会第43回年次学術講演会講演概要集 第4部. 228-229 (1988)
-
[Publications] 朝倉康夫: 土木計画学研究・講演集. 11. 23-30 (1988)