1989 Fiscal Year Annual Research Report
水中微量有機物とバックグラウンド有機物の競合吸着モデルの開発
Project/Area Number |
63550394
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
湯浅 晶 岐阜大学, 工学部, 助教授 (10109499)
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Keywords | 水中微量有機物 / バックグラウンド有機物 / 競合吸着 / IAS理論 |
Research Abstract |
水中の微量有機物の競合相手となるバックグラウンド有機物の活性炭吸着の挙動について幅広い実験的検討を行った。バックグラウンド有機物を含む原水として、し尿処理水、パルプ排水、フミン酸水溶液、及び既知組成の有機化合物混合水溶液の4種類を用いて回分式吸着実験を行ない、これらの原水の初期濃度が変化した場合に得られるみかけの吸着等温線もTOCやUV吸光度を濃度指標として求めた。その結果、原水の初期濃度が変化することによる吸着等温線の変化が、すでにIAS理論によって予測された変化パタ-ンと合致することが確かめられた。 これらのことから、バックグラウンド有機物の挙動はIAS理論によって充分に説明しうることが明らかとなった。したがってバックグラウンド有機物と微量有機物の競合もIAS理論に基づく挙動を示すと期待しうるが、この点についての実験はまだ進行中であり結論を出すに至っていない。
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