1988 Fiscal Year Annual Research Report
ひずみ軟化域における破壊集中性を考慮した多軸圧縮下のコンクリートの構成関係
Project/Area Number |
63550409
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
谷川 恭雄 三重大学, 工学部, 教授 (70023182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑中 重光 三重大学, 工学部, 講師 (00183088)
水野 英二 名古屋大学, 工学部, 助手 (80144129)
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Keywords | コンクリート / 応力 / ひずみ / ひずみ軟化 / 破壊集中性 / 構成関係 / 塑性モデル / 3軸圧縮 |
Research Abstract |
本研究の初年度である昭和63年度の研究は以下の2項目に分けられる。 1.実験的研究 形状・寸法の異なるコンクリート供試体の破壊集中性を調べるため、プレーンおよびコンファインドコンクリートに関する一連の圧縮実験を行った。ひずみの測定には、非拘束タイプで、かつ比較的短い領域の平均ひずみの計測が必須となるため、測定長5cmのパイ形ゲージを使用した。本実験により、両コンクリートともに供試体の高さ方向のひずみは、測定位置によって著しく異なることが明らかとなった。ただし、詳細に見ると、このひずみの集中性は横拘束の程度によって異なり、横拘束力が大きいほど集中性が緩和される。また、ひずみの分岐現象が生じる時点も横拘力の増大に伴い遅延する。コンクリートの破壊挙動に対する横拘束力の効果はコンクリート強度に依存するため、この事実を3軸圧縮下のコンクリートの構成関係に反映させるには、コンクリート強度を変化させた一連の実験が必要であり、次年度に継続実験を計画している。 2.解析的研究 ひずみ軟化域での挙動をうまく表現することができる塑性力学モデルの文献レビューを行った。本研究では、Ladeによって砂の軟化域解析用に開発された塑性モデルを採用することにした。次に、Ladeモデルの材料パラメータの設定およびそのキャリブレーションを行うため、コンクリート立方供試体(水セメント比:0.45、0.55、0.70)のそれぞれに対して拘束圧(0〜12kgf/cm^2)が異なる場合の3軸圧縮試験データを再整理した。必要となるのは、i)弾性域での応力ーひずみ、ii)弾塑性域での応力ー塑性ひずみ、iii)コンクリート素材の破壊応力、の3データである。次年度では、本年度決定された材料パラメータを用いて3軸圧縮試験の有限要素解析を行い、コンクリート素材の構成関係を再評価する。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] S.Hatanaka;Y.Tanigawa;Y.Kosaka: Proc.of 9th World Conference of Earthquake Engineering. 9. (1988)
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[Publications] E.Mizuno;W.F.Chen: Conference on"Plasticity '89"at Mie Univ.
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[Publications] W.F.Chen;E.Mizuno: "Constitutive Equations for Engineering Materials:Plasticity and Modeling" John-Wiley, (1989)