1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63550421
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
登坂 宣好 日本大学, 生産工学部, 教授 (00059776)
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Keywords | 弾性シェル / 線形曲げ問題 / 応力関数法 / 変位法 / 偏平2次曲面シェル / 境界積分方程式 / 基本解 / 境界要素法 / 偏平球形シェル / 非偏平球形シェル / 円筒形シェル |
Research Abstract |
弾性シェル曲げ問題に対する基礎微分方程式は、応力の関数と撓みによる応力関数法および変位成分による変位法という2つの立場から構成されている。この2つの立場は、それぞれの特徴を有するものである。 本年は、これまで応力関数法の立場でシェルの曲げ問題を境界要素法により近似解析してきた際に蓄積した手法を基に、変位法の立場による解析手法の可能性を追求してきた。本年度得られた研究実績について以下にまとめて記す。 1.偏平2次曲面によるシェルの線形曲げ問題に対し、変位法の立場から、境界積分方程式の誘導および基本解を定義する特異微分方程式の構成を行うことができた。 2.偏平2次曲面の中から偏平球形シェルを選び、上記の理論を適用して問題の定式化を与えた。特に、境界要素解析に際し重要な基本解の具体的な表現を与え、その性質を明らかにした。 3.偏平球形シェルの曲げ問題に対する境界値問題の境界要素法による数値計算スキームを開発した。 4.開発したスキームの正当性および有効性を検討するために、周辺単純支持条件の曲げ問題に対し数値計算を行い、フーリエ級数を用いた解析的な解との比較をいくつかの曲率半径に関して行った。なお、大きな曲率半径を有する場合には、フーリエ解との差が大きくなることがわかり、その原因を境界要素数および分割法との関連において調査検討中である。 以上、弾性シェルの曲げ問題に対する境界要素法の適用性が、偏平球形シェルに対し確かめられつつあるので、今後引き続き非偏平球形シェル、円筒形シェル等に適用する準備を進めている。
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[Publications] N.Tosaka.: Computational Mechanics '88. 1988. (23.i.1-23.i.4)
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[Publications] 横山和人、山崎ひろみ、三宅修平、登坂宣好: 構造工学における数値解析法シンポジウム論文集. 13. (1989)
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[Publications] S.Miyake.・H.Yamazaki.・K.Yokoyama.・N.Tosaka.: Proceedings of 11th International Conference on Boundary Element Methods in Engineering. 1989.
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[Publications] N.Tosaka.S.Miyake.: Proceedings of I.A.S.S. '89. 1989.