1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63550457
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉田 豊 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (20002933)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳田 昭八郎 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (30002843)
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Keywords | 水質汚濁 / 液中懸濁粒子群 / 質量濃度 / 粒子数濃度 / 粒径分布 / 常時監視 / レーザ光減衰特性 |
Research Abstract |
河川や湖沼等の広い水域に懸濁する微細粒子群の質量濃度、粒子数濃度及び粒径分布を同時に連続測定する方法の開発を目的として、本年度においては以下に示す項目について検討を行った。 1.質量及び粒子数濃度の計測に対する理論的、実験的方法について模擬懸濁液を作成し、室内実験により波長0.6328μmのレーザ光で、懸濁濃度に対するレーザ光減衰量の比例関係を確認した。この関係は、懸濁粒子群の種類や分散媒の種類に拘らず求まり、光波減衰量理論に基づく理論的算定結果と一致し、理論的に説明しうることが示された。また、粒子数濃度についても、理論的算定法を用いることにより、測定された減衰量から変換して求めうることを確認した。 2.多周波数レーザ光の減衰量を用いた粒径分布計測法の検討 粒径分布の経時変化を数波長のレーザ光による減衰量から求める方法について検討した。まず、粒径分布関数を構成する要因の設定を各波長によるレーザ光減衰特性値を関数とした理論的算定での開発を試みた。この結果、3種類のレーザ光による減衰特性値から粒径分布を求めうることを見出した。次に、この理論的方法の実用化を図るため、各種波長によるレーザ光減衰特性の実験的測定を行った。用いたレーザ光について、その減衰特性はいずれも比例的関係を有し、光波減衰量理論の適用性も確認でき、初期目的を達成しうる可能性を見出した。 3.河川を対象としたレーザ光減衰特性測定法の検討 近隣の河川を対象に河相の把握、ならびに平常時、増水時における懸濁液の濁度粒径分布、化学成分、比重等の測定から、理論的、実験的レーザ光減衰特性測定法について検討を行い、実用化への可能性を見出した。今後さらに種々の現場懸濁液についての検討を進め、本方法による懸濁液の連続的定量法の実用化を目指す予定である。
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