1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63550510
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小野寺 龍太 九州大学, 工学部, 助教授 (40038021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒牧 正俊 九州大学, 工学部, 助手 (50175973)
恵良 秀則 九州大学, 工学部, 助手 (00127987)
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Keywords | 複合材料 / 軸対称金属棒材 / 静水圧押出 / 破断 / 実験的研究 / エネルギー解析 |
Research Abstract |
金属-金属複合管の加工について。 1.実験:軟質の外套材と硬質の芯材からなる同心二相丸棒材の加工は外套材として鉛とアルミニウム、芯材としてアルミ合金と銅を用い(内相の外相に対する強度比YA/YB=3〜12)、外套材外径に対する硬芯材の直径比r_A/r_B=0.3〜0.9の範囲で静水圧押出実験を行った。ダイス半角は基本的には20°とし、ある場合は6°のものを使用した。結果は次のようにまとめられる。(1)押出比Rの影響はR>1.5の場合は顕著ではなく、一概に言うこともできない。R<1.5の場合はr_A/Y_Bが小さい所で健全押出が行われ易くなる。(2)一般にr_A/r_B=0.5付近で健全押出がされ易くY_A/Y_B=10でも押出可能である。(3)r_A/r_Bが小さいと健全押出困難となる傾向があるが、まだデータが完全でない。(4)r_A/r_B=0.9の場合Y_A/Y_B<3なら押出可能だが、Y_A/Y_B=7なら外套材が破断する。(5)破断の様相はr_A/r_Bが小さい時は芯材に発生する周期的くびれが押出進行と共に激化し破断に到る。γ_A/γ_Bが大きい時は外套材が薄化し芯材が外部に現れる。(6)ダイス角6°の場合は20°の場合より健全押出可能なY_A/Y_Bが高くなる。 2.理論:硬相の速度をU_A(χ)とし(χは押出方向の座標)、変形の仕方にいくつかの制限を用いて微小要素(厚さδχの球殻)の変形エネルギーをU_A,U′_A、U″_Aの函数として表現することによって(Kδχ)、全エネルギー〓^<出口>_<入口>Kdxを最小にする速度分布U_A(χ)を決定した(変分法を用いる)。こうして得られた数値解は健全押出可能条件としてのY_A/Y_B、γ_A/γ_B、押出比およびダイス角の影響に関して実験結果とよい一致を示すのみならず、(1)ダイス内での硬軟相界面の形、(2)ダイス外変形の可能性(軟相のふくらみ、座屈)、(3)破壊形式の変化についても有用な情報を与える。 金属-粉末複合管の変形に関しては現在実験を遂行中である。
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