1988 Fiscal Year Annual Research Report
Ni基超耐熱合金における規則相の制御に関する熱力学的解析
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63550519
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石田 清仁 東北大学, 工学部, 助教授 (20151368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大谷 博司 東北大学, 工学部, 助手 (70176923)
西沢 泰二 東北大学, 工学部, 教授 (60005212)
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Keywords | Ni基合金 / 規則相 / 耐熱合金 / 熱力学 / 相平衡 / 状態図 / L1_2構造 / B2構造 |
Research Abstract |
Ni基超耐熱合金において、γ'相(Ni_3Al:L1_2規則構造)は高温強化相として、またβ相(NiAl:B_2規則構造)は表面コーティング相として重要である。そこで、これらの相の存在領域や各相間の合金元素の分配挙動について、拡散対方を用いて測定し、γ相(fcc:不規則相)、γ'相、およびβ各相間の相対的な安定性に対する合金元素の影響について調べ次の結果を得た。 (1)γ相とγ'相の相対的安定性におよぼす合金元素の影響については、Ni_3X型の金属間化合物を形成するNb、V、Si、Ti、Taなどの合金元素の添加によってγ'相が著しく安定化される。γ相とγ'相間の合金元素の分配係数は、濃度ならびに温度に対して大きく依存し、Mo、Wは低濃度ではγ'安定化元素、高濃度ではγ相安定化として作用する。 (2)γ'相とβ相の相対的安定性におよぼす合金元素の影響については、Mn、Fe、Coの合金元素は、β相を安定にするが、その他の元素(Cr、Si、Cu、Ti、Ta、W、V、Mo、Nb)はγ相を安定にする。Ni_3X型の金属間化合物を形成する元素はγ'フォーマー、XAl型の金属間化合物を形成する元素は、βフォーマーになるという傾向が認められる。 (3)γ、γ'およびβ相の相対的安定性に対する合金元素の影響として、次のように分類することができる。1)β、γ、γ'相の順に安定化する元素は、Mnだけであり協力なβ相フォーマーである。2)β、γ、γ'相の順に安定化する元素として、Fe、Co、Cuがある。3)γ'、β、γ相の順に安定化する元素は、Si、Ti、Taである。4)γ'、γ、β相の順に安定化する元素は、V、W、Mo、Nbである。5)γ、γ'、β相の順に安定化する元素は、Cuだけであり協力なγ相フォーマーである。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Cheng,chang,Jia: Metallurgical Transactions.
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[Publications] Kiyohito,Ishida: Metallurgical Transactions.