1988 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマCVDによるBN薄膜形成過程のエリプソメトリー解析
Project/Area Number |
63550520
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
杉本 克久 東北大学, 工学部, 教授 (80005397)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 史朗 東北大学, 工学部, 助手 (50005485)
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Keywords | プラズマCVD / 窒化ホウ素薄膜 / エリプソメトリー / 膜厚 / 光学定数 / プラズマ診断 / 複探針法 / プラズマ状態 |
Research Abstract |
1.装置の作製 当初の計画に従って、プラズマ成膜中にプラズマ診断と皮膜のエリプソメトリー測定が同時にできる装置の作製を行った。本装置のプラズマ反応セルの側壁部には、光学測定用窓が2個取り付けられ、この窓を通過する光によって皮膜の光学的測定を行うことができるようにしたエリプソメータには、高速測定が可能な回転アナライザー型エリプソメータを用いた。また、プラズマ診断は採極法によって行うようにしたプラズマの発生には、プラズマ状態の解析が容易なホローカソード型直流法を用いた。購入備品である回転パルスステージ及びパルスコントローラは、いずれも回転アナライザー型エリプソメータの作製に用いた。 2.プラズマ診断用探針法についての検討 本装置における測定に先立ち、円筒形のパイレックスガラス製探針法プラズマ診断専用の反応セルを用いて測定法の検討を行った。検討は単探針法、片浮遊複探針法および複探針法についてを行った。その結果、この種のプラズマ診断には、白金探針を用いた複探針法が最も適していることが分かった。また、単針の汚染を避けつつ適正な電圧-電流特性を得るためには、電圧掃引速度に十分な配慮が必要であることが分かった。 3.プラズマ状態の解析 BN薄膜の合成は、原料ガスとして0.1〜1.0TorrのAr希釈2Vol%BC13およびAr希釈10Vol%NH3を用い、基板として、白金あるいはクロム板を用いて行った。その結果、BN薄膜が合成される状態のBC13とNH3の混合ガスのプラズマ状態(電子温度および電子密度)は、それぞれの単独のガスのプラズマの状態とかなり異なること、おなじプラズマ状態であっても基板の温度が高いほどBNの生成量が多くなることなどが分かった。
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