1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63550546
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴村 暁男 東京工業大学, 工学部, 助教授 (80114875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
恩澤 忠男 東京工業大学, 工学部, 教授 (10016438)
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Keywords | セラミックス / 接合 / 固体反応 / 耐熱合金 / 窒化硅素 / 炭化硅素 / メタライジング / ろう付 |
Research Abstract |
耐熱性・耐食性等種々の特長をを有するセラミックスをさらに有効に利用する目的で、金属との接合による複合化が検討されている。両者の接合法としてはTi等の活性金属を含む比較的低融点の合金を用いてろう付する方法が一般的になりつつあるが、接合部におけるろう層の存在は接合体の耐熱・耐食特性を著しく限定する結果となる。 本研究では非酸化物系セラミックスである窒化硅素(Si_3N_4)とFe-Ni系耐熱合金との接合方法として、SiC/Si/C粉末とFe-Niとの固体反応を利用して両者を接合し、可能な限り金属及びセラミックスの母材成分のみからなる接合体を得る方法について検討した。 以下に、本研究で得られる主な結果および結論を要約する。 1.四重極質量分析計による反応生成ガス分析及び反応生成物のX線回折結果によると、Si_3N_4およびSiCはともにFe/Niとの共存により、それ自体の分解温度よりも低い温度で分解を開始し、前者は窒素を、また後者は炭素を放出して金属硅化物を形成する。 2.Si_3N_4およびSiCの焼結体とFeおよびNiを接触させて加熱した結果、Si_3N_4の場合には1250℃までの温度では界面に反応は起こらないがSiCの場合には、1150℃以上で激しい反応が生じる。 3.SiC粉末単独、SiC粉末とFe箔、SiC粉末とNi箔を各々インサ-ト材としてSi_3N_4焼結体とFe-Ni合金を接合し各々の接合性を比較した結果、SiC粉末とNi箔を用いた場合には、接合部のSi_3N_4表面が最も良好に分解され均一な接合部組織が得られる。 4.以上の結果から、Sic/Si/C粉末とFe-Ni合金との固体反応を利用してSi_3N_4表面を分解させ、Si_3N_4とFe-Ni合金を接合する際に接合界面で起こる反応のメカニズムの概要が明らかにされた。
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Research Products
(1 results)