1990 Fiscal Year Annual Research Report
生体内における超微小電極を用いた過酸化水素の電気化学的絶対定量分析
Project/Area Number |
63550560
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Research Institution | Fukui University |
Principal Investigator |
青木 幸一 福井大学, 工学部, 助教授 (80142264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 中英 立教大学, 理学部, 講師 (00142547)
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Keywords | 微小電極 / 過酸化水素 / 定量分析 / 接触反応 / オゾン |
Research Abstract |
生体内反応関連物質の定量分析では、局所的なサンブリングおよび組織破壊をおさえるため、直径約8ミクロンのカ-ボンファイバ-(CF)電極が用いられている。その電極を用いて、酵素反応の結果生成する過酸化水素を定量分析できる方法を確立するよう、研究を進めてきた。第一年度の研究では、CFの電気化学的基礎を追求し、定量的測定ばかりではなく、解析的に解釈することが可能であることを示した。第二年度では、その応用として、ド-パミンの代謝物であって神経細胞付近に多く存在するDOPACのCF上での電極反応挙動および過酸化水素による金属錯体の接触反応挙動に焦点を当てた。具体的には、銅フェナントロリン錯体と過酸化水素の反応速度を電気化学的に測定した。その速度は、グラッシ-カ-ボン上と焼結グラフィイト上とでは異なった。最終年度には、生体中でミセル化が起こった場合、過酸化水素がどのような挙動をするか、検討した。ミセルの形成により、銅フェナントロリン錯体と過酸化水素との反応速度が大きく減少した。一方、過酸化水素を直接電極反応させる研究の展開として、オゾンの還元電流を測定することによるオゾンの定量分析を試みた。電極材料として、金・白金・種々のカ-ボンを用いたところ、シャ-ププンシルに使われている芯が、分析上最も実用的であることがわかった。残念ながらシャ-ブ芯は微小電極ではないが、微小化可能・高品質管理・安価・高耐窮性等、すぐれた点が多かった。この分析法を、水電解によるオゾン発生装置に組み込んだところ、フィ-ドバック効率のよいシステムができた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Aoki and H.Kaneko: "Theory of irreversikle cyclic voltommograns at microcylinder electrodes" J.Electroanal.Chem.247. 17-27 (1988)
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[Publications] K.Aoki,H.Kanedo and K.Nozaki: "Estimation of charge transter kinetic parameters from irreversible cyclic voltammograms at carbon fiker electrodes" J.Electroanal.Chem.247. 29-36 (1988)
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[Publications] K.Aoki,M.Ishida,K.Tokuda and K.Hasebe: "Electrode kineties of the oxidation of hydrogen peroxide at pretreated glassy carbon and carbon fiker electrodes" J.Electroanal.Chem.251. 63-71 (1988)
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[Publications] K.Aoki and N.kato: "Analysis of the cyclie valtamnograms associated with deposition or precipitation of the electrochemical product" J.Electroanal.Chem.245. 51-60 (1988)
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[Publications] K.Sugiyama and K.Aoki: "Catalytic reactions of bis(1,10ーphenanthroline)cuprous complex with hychogen peroxide at glassy carlon and pyrolytic graphite electrodes" J.Electroanal.Chem.262. 211-219 (1989)
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[Publications] K.Aoki,A.Kobayashi and N.Kato: "Amperometric Detection of Ozone in water at gruphite retnforcement carbon electrodes for a disposable use" Electroanalysis. 2. 31-34 (1990)