1988 Fiscal Year Annual Research Report
高感度オンカラム蛍光検出キャピラリー液体クロマトグラフの開発
Project/Area Number |
63550562
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
石井 大道 名古屋大学, 工学部, 教授 (70022986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 豊英 名古屋大学, 工学部, 助手 (40135322)
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Keywords | キャピラリー液体クロマトグラフィー / オンカラム蛍光検出 / 環境・濃縮効果 |
Research Abstract |
1.キャピリラリー液体クロマトグラフィーは高分離能で、マス検出感度が高いので、濃度が極めて低く、利用できる試料量に制限のある生体関連物質の分析にとくに有効である。なかでも固定相の存在下で試料成分を検出するオンカラム検出は検出感度を更に向上させるのに有効な方法であり、本研究ではオンカラム蛍光検出キャピラリー液体クロマトグラフを開発し、超微小量の成分は感度よく検出することを目的とした。 2.市販の蛍光検出器のフローセルブロックを設計・試作し、容易にセルを固定したり、配置を変化させることができるようにした。当初、カラムの一部を直接セルブロックに固定することを試みたが、簡便ではなく、長さ10mm程度のフローセルに分離カラムと同じ充填剤を詰めて測定すると、通常のオンカラム検出と同じ効果が得られることがわかった。 3.種々の内径の溶融石英管を用いて充填フローセルを作製し、シグナルとノイズの比(S/N比)が最大になるように配置や光学系等を検討した結果、フローセルの内径は分離カラムと同程度のサイズのものを使用し、入射側と測定側の両方に適当なフィルターを取り付けることによって散乱光を取り除くと、S/N比が約1桁改善されることがわかった。オンカラム検出では原理的に試料成分の溶出位置によってピーク高が変化しないので、検出感度は溶出時間によって影響を受けない。典型的な試料においてサブpgレベルの検出限界が達成された。 4.固定相の種類によっては試料成分との間の相互作用によってスペクトルが変化することが観察された。例えば、そのような固定相の環境効果に基づいて試料成分の増感効果があれば、更に検出感度を向上させることができる。また、固定相存在下で蛍光スペクトルを測定できれば、溶質(例えばタンパク質など)の固定相上での立体表置の変化を考察する際に、有用な情報となることが期待される。
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Research Products
(1 results)