1990 Fiscal Year Annual Research Report
高温型燃料電池用電解質タイルの材質および製造プロセスに関する研究
Project/Area Number |
63550571
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
菅井 幹夫 秋田大学, 鉱山学部, 助教授 (70006667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守屋 芳夫 秋田大学, 鉱山学部, 教務職員
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Research Abstract |
高温型燃料電池用電解質タイルは、電解質としての混合炭酸塩(炭酸リチウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム)と、高温(約650℃)で溶融状態となる炭酸塩を保持する担体物質から成り、その形状安定性および耐久性は、担体物質の微構造と化学反応性および炭酸塩含有量によって大きく影響されることが明らかとなった。 このため、担体物質として炭酸塩と反応し難いアルミン酸リチウム、ジルコン酸リチウムおよびチタン酸リチウムを選び、担体としてのそれぞれの合成条件を検討した。さらに合成した担体物質に混合炭酸塩を担持させて電解質タイルとする製造プロセスについて、混合法および含浸法とその中間に相当する部分混合法を検討した。 この結果、所定の混合炭酸塩の中から炭酸リチウムの一部または全部を除き、予め混合法で多孔質焼結体を作り、これに除いた分の炭酸リチウムを含浸させる部分混合法は、担体物質の骨格物質の骨格形成が良好で、炭酸塩を含浸させる気孔量が少量でよいため、いずれの場合も変形の少ないタイルを作製することが出来た。 担体物質としては、チタン酸リチウム担体として部分混合法によって作製したタイルが電池の作動条件における耐久性に優れていることが明らかとなった。 チタン酸リチウムが担体物質として、一般に使用されているアルミン酸リチウムに代わり得るかどうかは総合的な評価が必要であり、他の性質についても継続して検討中である。
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