1988 Fiscal Year Annual Research Report
ラクタムのリビングアニオン重合による末端反応性単分散ポリアミドの合成
Project/Area Number |
63550683
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
橋本 和彦 名古屋大学, 農学部, 助手 (20023484)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
住友 宏 名古屋大学, 農学部, 教授 (70023372)
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Keywords | 双環ラクタム / 開環反応性 / リビング重合 / 生長末端 / アシルラクタム / ポリアミド / 単分散性ポリマー |
Research Abstract |
双環オキサラクタム(1__〜)、εーカプロラクタム(2__〜)、および2ーピロリドン(3__〜)のアニオン重合能を比較するため、それらの生長末端モデルであるNーアシル化物(4__〜)とnーブチルアミンとをDMF中、25℃で反応させた。単環ラクタムの場合は環外カルボニル基のみが反応するのに対し、双環ラクタムの場合は環内のラクタムカルボニル基も反応した。ラクタムの結晶構造解析により得られた結合角の比較から、双環構造のもつ環歪みが、双環ラクタムの開環反応性を増加させているものと推測した。カルボニル基のαーメチン炭素原子上のエーテル基もカルボニル基の反応性をかなり高めるものと思われる。 環内カルボニル基の反応性が最も高い1__〜のアニオン重合を、触媒のピロリドンカリウム塩及びモノマー初濃度を低くして、窒素雰囲気下、ジメチルスルワキシド中、25℃で行い、生成したポリアミドを定量的に単離した。活性化剤として1__〜アシル化物を2mol%用いた場合、ほぼ20分で平衡重合率84%(モノマー濃度、0.36mol/l)に達した。最も注目すべき点は重合率60%以内で分子量分散がM_w/M_n=1.1前後の単分散性ポリアミド5__〜が得られたことである。その末端基濃度をNMRスペクトルのピーク強度比から求めて評価した数平均分子量は、重合率が増加するにつれてほぼ直線的に増加した。しかもそれらは重合反応で消費された活性化剤とモノマーの量からの計算値と一致した。以上の結果から、活性化剤が重合初期にすべて消費され、生成した生長連鎖末端が重合途中で失活しなかったと推測した。
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Research Products
(2 results)