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1988 Fiscal Year Annual Research Report

植物寄生性ダニ類およびその天敵ダニ類の飼育・実験法の再検討

Research Project

Project/Area Number 63560037
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

齋藤 裕  北海道大学, 農学部, 助手 (20142698)

Keywordsハダニ / カブリダニ / リーフディスク / 微気象 / システムズモデル / 温度 / 湿度
Research Abstract

ハダニ及びカブリダニ類の飼育に一般に用いられるリーフディスク法では、飼育面がそれを囲む水の蒸発によって、室温25℃、室内の湿度40%RHで約2〜3℃低下する。これを避ける方法として、飼育葉片の周囲をプラスチックのフィルムで覆うことによってかなり改善できることが判明した。この方法によれば、データに若干の変動があるものの、温度の低下は約0.5℃に抑えることが可能であった。
従来のハダニとカブリダニの生活史のデータについて、入手可能な文献を検討したところ、およそ100編に及ぶ報告のうちで、約7割がリーフディスク法によって実験されており、その中の4割内外が実際の飼育面の温度条件を外気温及び湿度条件によって補正することが可能であった。しかし、残りのものについては、湿度条件が記述されていなことから補正が困難であった。
屋外に設置したビニールハウスにおいて、キュウリとイチゴの2つの作物について葉面温度を2.5か月にわたり測定し分析した。その結果、植物によって葉面の温度条件は、それらが栽培されているハウスの室内温度と差を生ずることが分かった。すなわち、平均葉面温度はキュウリの葉では一般に室温 (気温) より平均的に低く推移し、一方、イチゴでは気温よりも高めに推移していた。更に、晴天時におけるキュウリとイチゴの葉面温度の1日間の変動が、前者で小さく、後者で相対的に大きいという差が認められた。これはキュウリが直立型、イチゴが葡萄型の作物であることが関係していると考えられる。いずれにしても、ハダニとカブリダニのシステムズモデルを実用する際には、室温、気温の測定だけではなく、作物によるダニ生育葉面の温度条件のばらつきについて慎重な配慮が必要であると結論された。

URL: 

Published: 1990-03-20   Modified: 2016-04-21  

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