1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63560039
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石川 幸男 東京大学, 農学部, 助手 (60125987)
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Keywords | 昆虫 / タマネギバエ / 植物2次物質 / 解毒酵素 / 抗酸化酵素 / ス-パ-オキシドディスムタ-ゼ |
Research Abstract |
1.ス-パ-オキシド ディスムタ-ゼ(SOD)は、体内中で生成する有害なス-パ-オキシド ラジカルを除去する酵素として注目されている。最近、植物2次物質の中には、それを摂取した動物体内で多量のス-パ-オキシドを生成させるプロオキシダントとして働く事が哺乳類を中心に明らかにされている。植物2次物質を完全合成飼料に添加することにより、プロオキシダントとして作用してタマネギバエ幼虫Delia antiqua MeigenのSOD活性を上昇させるものをスグリ-ニングした。この結果、昨年度プロオキシダントであることを明らかにしたケルセチンの他に、メナジオン、ジュグロン、キサントトキシン、フラボンなどをプロオキシダントとして確認した。これらの物質の毒性とプロオキシダントとして活性の強弱との関連を調査中である。 2.タマネギバエおよびタネバエ幼虫のSODの単離・精製を試みた。幼虫虫体のホモジェネ-トを遠心分画したところ、可溶性画分に活性が認められ、硫安分画では50〜80%飽和画分に収率良く回収されることが分かった。DEAEーセルロ-スには、pH7.4,2.5mMリン酸バッファ-の条件で吸着され、100mMで溶出された。Cu^<2+>をリガンドとしたメタルキレ-ト アフィニティ-クロマトカラムには特異的に吸着され、20mMクエン酸バッファ-、pH5.0で溶出された。これらの精製操作により、SODの比活性は約100倍に上昇したが、単一成分にまで精製されたか否かについては、なお検討中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Kubota and Y.Ishikawa: "Biochemical properties of a glutathione Sーtransferase from the onion fly,Hylemya antiqua Meigen (Diptera:Anthomyiidae)." Applied Entomology and Zoology. 25. 375-382 (1990)
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[Publications] Y.Ishikawa and T.Kubota: "Effect of host plants and dietary quercetin on antioxidant enzymes in the onion and seedcorn maggots,Delia antiqua and D.platura." Applied Entomology and Zoology. 26. (1991)
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[Publications] Y.Ishikawa: "Purification and properties of superoxide dismutase from the onion and seedcorn flies,Delia antiqua and D.platura." Comparative Biochemistry and Physiology. (1991)