• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1990 Fiscal Year Annual Research Report

土壌病菌Pythium属の偏在性の発現機構に関する研究

Research Project

Project/Area Number 63560048
Research InstitutionOsaka Prefecture University

Principal Investigator

一谷 多喜郎  大阪府立大学, 農学部, 教授 (10081556)

Research Abstract

本研究は,昭和63年から行っているもので,土壌病菌Pythium属の偏在性発現機構を麦類褐色雪腐病菌の生存能力の差に求めており,本年はその最終年度である。
前年(昭和63年,平成元年)度までに,戸外に設けたコンクリ-ト枠内の畑土壌モデル中で,水田生息性のPythiumが衰退していくことを認めた。この原因は,本菌が畑生息性のPythiumに比べて,Cambridge法による競争的腐生能力においてやや低いことによる,と考えられる結果を得た。そこで,水田,畑生息性の両菌卵胞子を畑土壌へ所定の密度になるようにして導入し,高圧減菌したキュウリ(四葉)種子への着生能力を比較したが,両菌共全く着生することがなく,能力差を比べることはできなかった。
これは両菌卵胞子の土壌中における発芽率の低さ(恐らく0%に近い)によると考えられたので,卵胞子の発芽条件の検討を行った。その結果,両菌共10%V8ジュ-ス液体培地で培養した場合,24週間培養が最も良好な発芽を示すことが分った。また,両菌の卵胞子共,卵胞子浮遊液を4℃,10日間静置するという発芽誘起処理を行うと良いことが判明した。
発芽誘起処理を行った両菌の卵胞子を畑土壌モデルに導入し,もう1つの角度から競争的腐生能力を比較する問題は残された。また,本年度当初に計画していた両菌卵胞子を各々ナイロンスクリ-ンにはさみ,土壌モデル中に埋没して所定期間後に取り出し,鏡検により卵胞子の発芽率を求める実験も残された。しかし,3か年にわたる一連の実験から,土壌病菌Pythium属の偏在性は,競争的腐生能力に差によって発現すると結論された。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 一谷 多喜郎・長岡 秀樹: "麦類褐色雪腐病菌卵胞子の各種選択分離培地上における発芽差異" 関西病虫害研究会報. 33. (1991)

  • [Publications] Ge Lanーping and Ichitaini,T.: "Physiological studies on oospore germination of Pythium spp." Bulletin of the University of Osaka Prefecture Series B Agriculture and Biology. 42. (1992)

URL: 

Published: 1993-08-11   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi