1988 Fiscal Year Annual Research Report
微生物におけるケトヘキソキナーゼの発見とフルクトース代謝
Project/Area Number |
63560109
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
足立 収生 山口大学, 農学部, 助教授 (20027189)
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Keywords | ケトヘキソキナーゼ / アルドラーゼBアイソザイム / フルクトース代謝 |
Research Abstract |
微生物の糖代謝において、グルコースに生育せずフルクトースに生育する変異株を取得して、本苗の示す糖代謝について検討したところ、動物起源のケトヘキソキナーゼと同等の酵素が微生物にも存在することを見出したことから本研究が開始された。上記変異株と同様な糖代謝を示す苗株の存在を広く検索したところ、かなりの出現率であらわれた。しかし、個々の解析は行わなかった。次にケトヘキソキナーゼの精製に着手した。24〜36時間フルクトース培地に生育させて得られる苗体を集め、フレンチプレスにより細胞を破砕したのち、無細胞抽出液画分に本酸素を抽出した。酵素の精製にはブルーデキストランセファロースを用いるアフィニティークロマトグラフィーが有効な手段であった。精製酵素は超遠心的にも、電気流動的にも均一で、その等電点は4.5にあり、分子量は約6万で、分子量3万のサブユニット2個から構成されている2量体であった。本酵素は希薄な酵素液でもすぐれた耐熱性を示し、既執の動的起源の酵素に種々な性質で類似していた。微生物の酵素はかなりの割合でケトヘキソキナーゼの逆反応を触媒することも明らかになった。ケトヘキソキナーゼの次の代謝系、アルドラーゼの精製に着手した。また、メタノールの代謝系とフルクトースの代謝系とが会合する会合点の調査も同時に着手したところである。
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