1989 Fiscal Year Annual Research Report
微生物ω-アミノ酸トランスアミナ-ゼのタンパク質化学的性質
Project/Area Number |
63560111
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
与那覇 和雄 琉球大学, 農学部, 助教授 (50101184)
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Keywords | ω-アミノ酸 / トランスアミナ-ゼ / ビタミンB_6 / タンパク質の一次構造 / ピリドキサル酵素 |
Research Abstract |
ω-アミノ酸:ピルビン酸トランスアミナ-ゼ(ω-APT)の一次構造解明を目的として昨年度に引続きタンパク質化学 的研究を行った。本年度で得られた結果は以下の通りである。 1.昭和63年度の研究で得られたω-APTのトリプシン消化ペプチド(トリプシンペプチド)のアミノ酸配列を気相法シ-ケンサ-を用いて決定した。得られたアミノ酸配列及び昨年度決定したBrCNペプチドのアミノ酸配列を比較検討することによってBrCNペプチドのω-APTの一次構造における配置を大部分決めることができた。 2.トリプシンペプチドで得られなかったBrCNペプチドを接続するペプチドを得るためにω-APTをさらにStaphylococcusV8プロテア-ゼで分解し、生成したペプチド(V8ペプチド)を昨年度購入した設備備品高速液体クロマトグラフィを用いて精製した。その結果約50種類のペプチドが得られ、その全てのアミノ酸配列を気相法シ-ケンサ-で決定した。各ペプチドのアミノ酸配列をこれまで得られた結果と比較し、目的とするペプチド5個を得た。 3.BrCNペプチド、トリプシンペプチド及びV8ペプチドのアミノ酸配列に基づいてω-APTの全一次構造を検討中である。これまで得られた結果から本酵素は449個のアミノ酸を含むサブユニット4個から成る4量体であることがわかった。核サブユニットには2残基のシステインが存在するが、サブユニット内及びサブユニット間にジスルフィド結合は形成されず、同システイン残基は遊離の状態であることが明かになった。
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