1988 Fiscal Year Annual Research Report
ホスフィンの特性を生かした螢光試薬の分子設計に関する研究
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63560117
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大類 洋 東北大学, 農学部, 助教授 (20100050)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 芳弘 東北大学, 農学部, 助手 (80183896)
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Keywords | ホスフィン試薬の分子設計 / フエニル-ジ-β-ナフチルホスフィン / フエニル-ジ-β-(6-メトキシナフチル)ホスフィン / 螢光分析 / ヒドロペルオキシド |
Research Abstract |
まずはじめに新しいホスフィン類の合成方法を開発しピレニル基以外の螢光性芳香族置換基を有する各種ジフェニルアリルホスフィンの合成とそれらの螢光特性について調べた。即ち螢光性芳族化合物のブロマイドと金属マグネシヲムより各種グリニャー試薬を調整しクロロジフェニルホスフィンを反応させることにより高収率(70%〜90%)でジフェニルアリルホスフィン類;(9-アンスリル-、α及びβ-ナフチル-、6-メトキシ、2-ナフチル-ジフェニルホスフィン等)を合成した。これらはピニル誘導体と同様全て無螢光であり、酸化により得たホスフィンオキシド類と全て強い螢光を有していた。中でも2-ナフチル及び6-メトキシ-2-ナフチル誘導体はホスフィン原子の囲りの立体障害も少なくヒドロペルオキシドとの反応性が高く発螢光試薬として有望と思われた。 次に同一分子内に2つの螢光性芳香族置換基を有するホスフィン類の合成とそれらの螢光特性についての研究を行った。先のグリニヤール私欲の過剰量とジクロルフェニルホスフィンとの反応により目的とするホスフィン(フエニル-ジ-β-ナフチルホスフィン、フエニル-ジ-β-(6-メトキシナフチル)ホスフィン等)を高収率で得た。これらホスフィン類も無螢光でありホスフィンオキシド類は強い螢光を有していた。その螢光強度は丁度分子内に1つの螢光性置換基を持つものの2倍であった(励起波長、螢光波長は同じ)。この結果は同一分子内に存在する螢光性置換基はそれぞれ独立しており、お互いに消光させることが無いことをしめすものであった。6-メトキシ体はメトキシ基のI-効果により燐原子が活性化され分子状酸素とすぐ反応レオキシド体となり試薬としては扱い難いものであった。以上芳香性置換基の種類、数を変えることにより更に優れた螢光試薬の開発が可能であることが分かった。
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Research Products
(1 results)