1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63560119
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山内 邦男 東京大学, 農学部, 教授 (60011821)
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Keywords | モノクローナル抗体 / β-ラクトグロブリン / 抗原抗体反応 / NMR |
Research Abstract |
未変性のウシβ-ラクトグロブリン(β-LG)をマウスに免疫した。このマウスから得た脾臓細胞と、ミエローマ細胞とを融合することによって、モノクローナル抗体(McAb)を5種類調製した。これらは、互いに異なるイデイオタイプであった。これらの抗体と、還元カルボルキシメチル化することによって高次構造が破壊されたと考えられるβ-LG(RCMβ-LG)との結合性を酵素免疫測定法(ELISA)によって調べた。McAb61B4及び62A6は、未変性β-LGのみに結合した。McAb61C1は、未変性β-LGとともにRCMβ-LGにも弱いながら結合性を示し、さらにMcAb21B3及び31A4は、未変性β-LGよりもRCMβ-LGに対して、より強い結合性を示した。次にβ-LGをトリプシン、キモトリプシン及び臭化シアンによって分離し、逆相系カラムを用いた高速液体クロマトグラフィーによって、ペプチドを分離、精製した。このペプチドと各McAbとの結合性をELISAによって調べた。その結果、McAb21B3、31A4及び61B4の結合部位は、^<25>Ala-^<40>Arg、^8Lys-^<19>Trp、^<125>Thr-^<135>Lysの中にそれぞれ含まれていることが明らかになった。これをβ-LGの高次構造にあてはめてみると、変性抗原に強い結合性を示すMcAb21B3及び31A4は、ランダムコイルの部分に結合し、未変性抗原に強く結合するMcAb61B4は、α-ヘリックスの部分に結合する可能性が示唆された。これらモノクローナル抗体と未変性及び加熱時間を変化させたβ-LGとの結合性を調べ、ランダムコイルに結合するMcAb21B3、31A4、α-ヘリックスに結合するMcAb61B4とでは、結合定数の変化する温度の異なることを明らかにし、これらMcAbがβ-LGの局所的構造変化を調べるよいプローブとなることを示した。また^8Lys-^<19>Trpの合成ペプチドを作成し、そのNMRスペクトル上のシグナルを解析した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] A.Ametani;S.Kim.;S.Kaminogawa;K.Yamauchi: Biophis.Biochem.Res.Commun.154. 876-882 (1988)
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[Publications] T.Takahashi;S.Kaminogawa;T.Kurata;K.Yamauchi: Agric.Biol.Chem.52. 2485-2491 (1988)
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[Publications] A.Enomoto;Y.Aoki;J.Kurisaki;K.Yamauchi: Agric.Biol.Chem.52. 2531-2536 (1988)
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[Publications] S.Nagaune;S.Kaminogawa;A.Enomoto;T.Kobayashi;J.Kurisaki;K.Yamauchi: Agric.Biol.Chem.52. 2577-2581 (1988)