1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63560123
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
木曽 真 岐阜大学, 農学部, 助教授 (90092931)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 秀治 岐阜大学, 農学部, 助手 (20203002)
長谷川 明 岐阜大学, 農学部, 教授 (10026429)
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Keywords | N-アセチルノイラミン酸 / 1-デオキシノジリマイシン / 糖鎖プロセシング阻害剤 / 複合糖質糖鎖 / KDO誘導体 |
Research Abstract |
1.N-アセチルノイラミン酸のβ-クロリドにフッ化銀を作用させてα-フルオリド体とし、これにBF_3エーテレート触媒下でチオ酢酸を反応させβ-チオアセチル誘導体を合成した。これに低温下等モル量のナトリウムメトキシドを作用させてβ-SNa体(1__〜)を調整した。一方、トシル誘導体を経てシチジンの5'位にアジド基を導入し、ついで水素添加により還元して5'位にアミノ基を有するシチジン誘導体(2__〜)を調整した。化合物(2__〜)のアミノ基をクロロアセチル化した後、N、N-ジメチルホルムアミド中で化合物(1__〜)と攪拌・反応させたところ、予想通りクロル原子が容易に(1__〜)で置換されて、対応する-SCH_2CONH-をスペーサーとする擬似CMP-シアル酸誘導体を収率良く得ることに成功した。また、シチジンの5'位にメトキシエトキシメチル基を導入した化合物にジメチルボランブロミドを反応させ、in situに(1__〜)を作用させると、ブロム体との置換反応が進行し、対応する-SCH_2O-をスペーサーとするCMP-シアル酸誘導体を得ることができた。これらの化合物について、糖鎖プロセシング阻害活性ならびにその応について検討中である。また、CMP-KDO誘導体についても同様の方法により研究が進行中である。 2.1-デオキシノジリマイシンをリード化合物として、N-アセチルグルコサミン、N-アセチルマンノサミン、N-アセチルガラクトサミン型誘導体を合成した。これらの化合物は、予想通り対応するN-アセチルヘキソサミニダーゼ阻害活性を発現した。更に、1-デオキシノジリマイシン及びそのグルコサミン型アナログをグリコシルアクセプターとして、ガラクトースをはじめ各種の糖を縮合させ、複合糖質糖鎖類似オリゴ糖の構築を行っている。今後、より複雑な化合物の合成を行い、抗ウィルス・制癌剤としての応用を検討する。
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[Publications] Makoto,Kiso: Carbohydr.Res.177. 51-67 (1988)
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[Publications] Osamu,Kanie: J.Carbohydr.Chem.7(2). 501-506 (1988)
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[Publications] K.P.R.Kartha: J.Carbohydr.Chem.8(1). (1989)
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[Publications] Makoto,Kiso: Carbohydr.Res.
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[Publications] Takatoshi,Murase: J.Carbohydr.Chem.
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[Publications] Makoto,Kiso: J.Carbohydr.Chem.