1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63560169
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
川井 秀一 京都大学, 木材研究所, 助手 (00135609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 光 京都大学, 木材研究所, 教授 (50027158)
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Keywords | ファイバーボード / 配向性ファイバーボード / 低比重ファイバーボード / 静電配向 / ファイバー / 木質ボード |
Research Abstract |
1.イソシアネート系接着剤を用いて、気乾比重0.3〜0.5のファイバーボードを製造し、各種の材質試験を行って以下の結果を得た。すなわち、低比重ファイバーボードの力学的性質ならびに寸法安定性は接着剤の添加量の増加と共に向上する。また、力学的性質はボード比重の増加と共に増加し、比重0.4のボードでは150タイプに適合する曲げ強度に、また比重0.5では200タイプに適合する曲げ強度に達する。一方、24時間吸水後のボードの厚さ膨脹率は、ボード比重の増加と共に若干増える傾向にあるが、大きな差異は認められない。接着剤添加量が10%以上の低比重ボードではいずれも規格値(12%以下)を満足している。 2.木材ファイバー用に下部電極型静電場配向装置を新たに開発し、原料・解繊方法の異なる数種類の木質ファイバーを用いて配向性中比重ファイバーボードの製造を試みた。ファイバーの形状・形態がボードの材質とくに配向度に及ぼす影響を検討し、以下の結果を得た。すなわち針葉樹ファイバーボードの曲げ性能はラワンボードのそれより高い。また、高圧型リファイナーで解繊されたボードの曲げ性能が常圧型リファイナーによるボードのそれより高い。静電場を用いた配向性ファイバーボードの製造において、絡合性やちぢれの少ない通直なファイバーが有利である。たとえば、通直なバガスファイバーボードの配向方向と直交方向の曲げヤング率の比は3.8:1で最も高く、反対に繊維が長く絡合性の大きい高圧解繊針葉樹ファイバーボードのそれは1.7:1と低い。そこで、絡合性に富んだこれらファイバーの配向性を高めるために、ファイバーを速度の異なるベルトやローラーの間を通すことによって縒りをかけ、配向した紡錘形の要素を製造する前処理装置を考案し、配向効果を高め得ることを実証した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 川井秀一,佐々木光: 木材学会誌. 35. (1989)
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[Publications] O.Pulido;S.Kawai;Y.Yoshida;H.Sasaki: Mokuzai Gakkaishi.