1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63560201
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Research Institution | 東京水産大学 |
Principal Investigator |
渡辺 悦生 東京水産大学, 水産学部, 助教授 (00017055)
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Keywords | 腐敗菌 / 乳酸菌 / 大腸菌 / 生菌数 / 生菌数センサー / バクテリアセンサー |
Research Abstract |
水産物に発生する代表的な腐敗細菌であるアルテロモナス・ビュトレファシェンス、乳酸菌および大腸菌をそれぞれ純培養後、その一定量をメンブランフィルター上に吸着固定した。これを酸素電極の先端に装着することにより生菌数センサーを構成した。次に、本センサーをリン酸緩衝液中に浸漬し、電極の出力が安定したところで電極先端を培養液中に移し替え、その時の出力電流減少値に対するメンブランフィルター上に吸着固定した菌数を求め検量線を作成した。以下に本研究で得られた各菌の培養条件および最適測定条件等を示す。 1アルテロモナス、ピュトレファシェンス: (1)培養液組成ーグルコース1g+酵母エキス2.5g+ポリペプトン5g/l、pH7.2。(2)センサー使用条件ー温度25℃、pH7.2。(3)検量線ー2×10^5〜7×10^6/ml。 2乳酸菌: (1)培養液組成ー酵母エキス5.5g+ペプトン12.5g;グルコース11.0g+リン酸第一カリ0.25g+リン酸第二カリ0.25g+酢酸ナトリウム10g+硫酸マグネシウム0.1g+硫酸マンガン5mg+硫酸鉄5mg/l、pH6.8、(2)センサー使用条件ー温度30℃、pH6.8、(3)検量線ー3×10^8〜8×10^9/ml。 3大腸菌: (1)培養液組成ー腐敗菌と同一培養液、(2)センサー使用条件ー温度18℃、pH7.2、(3)検量線ー10^6〜3×10[^<8]>/ml。 本年度はこれらの検量線を基に主に水産物(生で食されるマグロ、ハマチなど)の生菌数計測を行なう。また、実際の魚肉中には種々の微生物が存在し、環境変化に伴って細菌相は変化するものと思われる。したがって、各菌の温度特性、pH特性、資化物質等についても検討する。
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