1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63560213
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
多門院 和夫 静岡大学, 農学部, 教授 (50022067)
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Keywords | 農産物輸入自由化 / 金融自由化 / INSの展開 / OA化 / 組織論 / 経営管理機構の近代化 |
Research Abstract |
農産物輸入自由化、金融自由化等の進展に伴う農協危機克服策として農協の大規模合併の促進が図られているのであるが、大規模化に伴い、経営効率の低下をきたし、組合員の農協離れを招いている農協も少なくはないのが実態である。これは、大規模化の経済的メリットを上回るデメリットが発生するためである。 大規模化のデメリットの最大のものは、農協経営管理機構が複雑になり、組合員の意向が農協のトップに反映しづらくなると同時に、農協トップの意思が現場の職員に浸透しづらくなる等の理由から生ずる経営効率の低下である。 そこで本研究では、三ヶ日町農協、神戸西農協等の農協の現地実証調査を踏まえ、情報論的視点から、経営管理機構のあるべき姿について試論を構築した。 (1)合併大型農協を類型区分すると同時に、それらの経営管理機構の実態を、その機構図の変遷からパターン化し、類型区分を行った。 (2)農協における現地サーベイの結果、トップマネジメント機構の在り方が極めて重要であることに注目し、大型農協にふさわしいトップ機構として組織代表としての組合長ポストの先進性と安定性を同時に実現する方策や作目部会代表、婦人部代表等の理事を確保する方策等についての検討を行った。 総務庁による農協の行政監察においても指摘されているところの営農指導体制強化に関しても、情報論的視点から経営管理の刷新を通して若干の改善方向を見出した。 次年度においては、本年度の調査研究結果をふまえて、現在各県で進展を見つつある第3次オンを活用して、大規模農協の経営刷新の方策を明らかにする。
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Research Products
(1 results)