1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63560234
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
高橋 悟 東京農業大学, 農学部農業工学科, 講師 (40120133)
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Keywords | 土壌の保水性 / 細孔分布 / 細孔量 / 土壌構造 / 非腐植質土壌 / 腐植質土壌 / 火山灰土壌 / 非火山灰土壌 |
Research Abstract |
土壌の保水性は、土壌表面状態に起因してして生ずることから土壌の表面状態を表わす土壌の比表面積、細孔特性から土壌の保水性を検討することは重要である。これまでの比表面積よりの検討につづき土壌の保水性を細孔特性より検討する2年継続研究の一端として今年度は火山性、非火山性及び腐植質、非腐植質により分類した各種土壌のポアー特性を量及び質から明らかにするとともに土壌の基本的性質との関係について検討した。 その結果次のことが明らかになった。1.非腐植質土壌は土性が砂質から粘度質になるにつれてポアー量は増加し、大ポアーにかたまる不連続なポアー分布から、大ポアーから小ポアーまで広がる連続したポアー分布となり、土性の変化とともにポアー特性も量的及び質的に特徴ある変化を示した。 2.非腐植質土壌のうち、火山性土壌は非火山性土壌よりもポアー量が多いとともに比較的小さいポアーが主体をしめるポアー分布となる。 3.腐植質土壌は火山性、非火山性ともに腐植量の増加によりポアー量が多くなり、ポアー分布は比較的大きいポアーが主体をしめてくる。そして腐植質土壌のポアー特性より腐植が土壌の固粒形成に大きく寄与していることが明らかとなった。 4.土壌のボアー特性と基本的性質の関係においては、各種土壌ともに間ゲキ比、仮比重と全ボアー量との間に相関が認められ、土壌構造の検討にとって土壌のボアー特性は重要な研究手段であることが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)