1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63560242
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
小島 孝之 佐賀大学, 農学部, 助教授 (20041642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 隆明 佐賀大学, 農学部, 助教授 (20039332)
藤木 徳実 佐賀大学, 農学部, 教授 (00039322)
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Keywords | ガスエンジン / ヒートポンプ / 排気熱利用 / 排気 / 暖房効率 |
Research Abstract |
本研究の研究実施計画は、(1)ガスエンジンヒートポンプのハウス内への設置、(2)ヒートポンプによるハウス内植物環境の改善装置の試作、(3)ガスエンジンヒートポンプのハウス冷暖房機器としての経済性の検討、であった。 佐賀大学農学部圃場内に間口6m、奥行き15mのパイプハウスを作り、そのハウス内の北川妻部にマエカワヤマハのガスエンジンヒートポンプ(YGC-351WP(6500Kcal、LPガス仕様))を設置した。これと同等のハウスにネポンの石油加温機(HK・80SI(15000Kcal,灯油仕様))を設置し対照区として供試した。ガスエンジンヒートポンプのハウス内への設置理由はエンジン排気、排熱の有効利用を考慮した為である。ヒートポンプの暖房効率は凝縮機及び蒸発器側双方の吸排気温及び風量を計測してそのデータより算出した、運転時間はその吸排気温の変化を記録紙から読みとり、それに対応する時間軸から求めた。 ガスエンジンヒートポンプの暖房効率は1.37となり、予想より低い値であった。温風暖房機の効率を0.8としても、効率からみるとガスエンジンヒートポンプが勝っているが、経済的見地から云えば、1℃あたりの経費がガスエンジンヒートポンプで81.5円、石油加温機で31.7円となりガスエンジンヒートポンプの運転経費が2.57倍も大きいことが判明した。 ガスエンジンの排気をトマト栽培中のハウスに導入した場合、若干の暖房効率の増大につながるが、排気中に含まれるNo_xなどCO_2以外のガスの影響がみられた。植物へのエンジン排気の利用は有害ガスの除去装置の開発が必要であることが判明した。 さらに、ガスエンジンヒートポンプの暖房効率増大のためには吸熱側にエンジン廃熱(排気熱)を導入することが効果的であることが判明した。継続した研究が必要である。
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Research Products
(2 results)