1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63560249
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
木村 和義 岡山大学, 資源生物科学研究所, 教授 (10033119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中丸 重美 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助手 (10116478)
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Keywords | 降雨 / 障害 / 雨水付着 / 葉面ワックス / 体内成分の変化 |
Research Abstract |
昭和63年度においては、降雨による葉の表面構造の変化をさぐる手がかりの一つとして、葉面における雨水の付着の状態と葉面ワックス量、及び長時間の降雨がおよぼす体内成分の変化について検討し、新しい知見を得た。 1.葉面における雨水の付着状態 降雨処理後、雨水の葉面付着量は作物の種類により著しく異なり、トマト、キュリなどの葉では多く、キャベツ、サツマイモ葉などでは少ない傾向がみられた。また雨水付着量は若い葉では成熟葉よりも少なく、さらに降雨期間が長くなると多くなる傾向がみられた。 また、ぬれにくい葉は、雨水滴の付着角度が大きく、ぬれやすい葉は付着角度が小さい傾向がみられた。 2.葉面ワックス量 葉面ワックス量は、葉齢が進むとともに、面積当りのワックス量は減少する傾向がみられ、また植物種によってワックス量が異なり、葉面ワックス量の多い葉はぬれにくく、少ない葉はぬれやすい傾向がみられた。また長時間の降雨処理によって葉面ワックス量は、減少し、インゲンマメの例では3日間の降雨処理によって、葉面ワックス量の25%が減少した。 3.降雨による植物体内成分の変化 長時間の降雨処理により、植物体特に茎葉の全糖含量、デンプン含量の著しい減少がみられた。 以上の実験結果から、降雨処理によって雨水付着量の増加、雨水による葉面ワックスの減少、体内成分の変化が明らかになったので、これらの変化と植物障害との関係について、次年度詳細に検討する予定である。
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