1988 Fiscal Year Annual Research Report
家畜生体情報のコンピュータ処理に関する研究(2)牛の分娩と発情時のデータ解析
Project/Area Number |
63560250
|
Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
柏村 文郎 帯広畜産大学, 畜産学部, 助手 (80142793)
|
Keywords | 牛 / 分娩 / 発情 / 体温 / 生体情報 |
Research Abstract |
本年度は、乳牛の発情時および分娩時における体温変化についての実験を行った。 発情牛における実験:3頭のホルスタイン種未経産牛を共試し、述べ8回の発情が観察され、次の知見が得られた。 1.発情前後の体温変化では、日最低体温(午前5〜11時の出現率約90%)が、とくに特徴的変化を見せ、発情発見の有力な指標になると思われた。 2.発情前後の日最低体温の変化を要約すると次のようになる。 (1)発情2〜3日前から低下し、発情前日が最低となる。 (2)発情日に0.3〜0.7℃上昇する。この上昇は、牛の発情にともなう活動量の増加に先行して起こる。 (3)発情が2日間にまたがる場合、両日とも日最低体温が高くなる。 (4)発情終了後、徐々にまたは急速に発情前の体温レベルに戻る。 分娩牛における実験:8頭のホルスタイン種未経産牛を共試した。 1.分娩の48〜72時間前に体温の上昇が開始し、24〜32時間前にピークとなる。その後分娩まで体温の低下が続く。 2.とくにこの体温上昇を観察する場合、夜半から早朝にかけての平均体温の変化が明瞭であった。 以上の2つの実験において、体温の変化を時系列的にとらえる場合、基礎体温、日周リズム、採食行動、横臥起立行動の影響を同時に考慮する必要性が認められた。今後は、上記要因の分離方法とプロジェステロン等のホルモンと基礎体温の関係を明確にしたい。
|