1988 Fiscal Year Annual Research Report
耐肥性白クローバ窒素固定菌株の探索と混播草地への活用
Project/Area Number |
63560251
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菅原 和夫 東北大学, 農学部付属草地研究施設, 助教授 (20005672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊沢 健 東北大学, 農学部付属農場, 教務職員 (70159656)
大竹 秀男 東北大学, 農学部付属草地研究施設, 次 (20191942)
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Keywords | シロクローバ / マメ科牧草 / 窒素固定 / 根粒菌 / 耐肥性 / エコタイプ |
Research Abstract |
1.東北6県、永野、北海道等より86株の白クローバを採集した。本研究では、植物体と着性根粒菌をセットで採集し、そのN固定活性、耐肥性を調べることとしているので、増殖圃場の在来根粒菌との接触を出来るだけ少なくするため、30〓径の塩ビ管を土中25〓にうめ、土壌を火山灰下層土に置きかえ、それにて保存・増殖を行っている。白クローバの形状、根粒着生、N固定活性等は、栽培条件により変化するので、分類や一般的性状については、本試験地で増殖を行ったものを用いて平成元年度に調べることとする。 2.増殖のすすんだ13株と、市販種3株の16株をポット栽培し、N固定活性に対する追肥Nの影響について調べた。〓それらは、大型4株、中型9株、小型3株よりなったが、処理前後のC_2H_2還元能は、このような小葉の大小と特定の関係は認められなかった。〓N含有率は、地上部3.10〜4.06、ストロン2.51〜3.39、根2.70〜3.91%であったが、これらの高低とC_2H_2還元能との間にも特定の関係は認められなかった。〓N施用で、C_2H_2還元能が抑制されないもの6株、急速な低下後再び回復するもの4株、低下回復の遅いもの2株、若干抑制傾向の生ずるもの2株と株間で違いが認められた。 3.N硫安、硝安を用いて、白クローバの施肥Nの利用率とN固定活性について調べた。〓N固定活性は無施用としらべ、硝安、硫安施用とも減少し、特に硝安区での活性低下が顕著であった。施肥Nの利用率は、施肥後21日までは硝安、硫安の差は小さいが、57日目となると、硫安60%、硝安40%と両肥料間の差は大きくなった。 4.白クローバ根粒菌の菌の分離、培養等についての検討を行っている。またゲルフロコトグラフィーによるアイソザイムの変異性の分析を実施すべく予備実験を開始している。
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Research Products
(2 results)