1988 Fiscal Year Annual Research Report
ボツリヌスC_2毒素による細胞骨格アクチンのADP-リボシル化に関する研究。
Project/Area Number |
63560292
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
大石 巖 大阪府立大学, 農学部, 講師 (50081592)
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Keywords | ボツリヌス毒素 / C_2毒素 / 細胞骨格 / アクチン / ADPリボシル化 |
Research Abstract |
本年度の研究計画は、 1.C_2毒素を構成する2種のタンパク成分(Component IおよびII)を調製すること。 2.C_2毒素に対する感受性のある培養細胞を選択すること。 3.培養細胞にC_2毒素を作用させたときに、細胞内アクチンが特異的にADPリボシル化されることを明らかにすること。 4.C_2毒素による細胞骨格アクチンのADPリボシル化に並行して、細胞の形態変化がおこること。 などを検討することであった。 その結果、以下のような成績を得た。 1.C_2毒素の2成分のタンパクを、ボツリヌスC型菌92ー13株より精製した。 2.C_2毒素に対する培養細胞の感受性を検討した結果、検討したすべての細胞株(8種)が、細胞間に多少の差異がみられたが、C_2毒素に感受性(形態変化を示標とした)を示した。 3.培養細胞に外からC_2毒素を加え、細胞のLysateを調製し、2次元電気泳動によって細胞内タンパクの挙動をみたところ、アクチンのみが特異的にADPリボシル化されていることが分った。 4.細胞内アクチンのADPリボシル化と細胞の形態変化(円形化)を定量的に解析したところ、アクチンのADPリボシル化と並行して、細胞の形態変化が起ることが分り、細胞に対するC_2毒素の作用機構が、細胞骨格を構成するアクチンの特異的な化学修飾(ADPリボシル化)によることが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] H.H.Simpson: Infection and immunity. 56. 24-29 (1988)
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[Publications] 大石巖,加藤巖,内田驍 編集: "「ADPリボシル化毒素と標的分子」分担執筆、IIIボツリヌスC_2毒素による非筋細胞アクチンのADPリボシル化" 菜根出版, (1989)