1989 Fiscal Year Annual Research Report
家畜の体液・組織アイソザイムの同時測定による多変量解析的診断法に関する研究
Project/Area Number |
63560299
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
安田 準 北海道大学, 獣医学部, 助手 (20142705)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
首藤 文栄 北海道大学, 獣医学部, 助手 (60001533)
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Keywords | 実験動物 / 臓器 / 乳酸脱水素酵素 / クレアチンキナ-ゼ / アイソザイム / サラブレッドウマ / 筋肉 / ウシ |
Research Abstract |
1.ICRマウス、ウィスタ-ラット、モルモット、ゴ-ルデンハムスタ-の、肝臓、膵臓、胃、小腸、心臓、大腿二頭筋、子宮、腎臓皮質、脾臓、リンパ節、大脳、脊髄および赤血球中のLDHとCPKアイソザイムを、組織電気泳動法にて分析した。マウス、モルモット、ハムスタ-ではLDHは5本、ラットでは4本のアイソザイムバンドを認めた。CPKは各動物とも3本のアイソザイムバンドを認めた。ハムスタ-ではMMバンドはさらに2つの亜分画に分離した。同じゲッ歯類でも臓器パタ-ンは異なり、本分析法は近交系の遺伝学的、系統発生学的分類に応用できると考えられた。 2.起立位の後貌で外股部および半膜様筋腹側部で、左右の筋肉の不対称が認められた。サラブレッド種牡馬、13歳の当該病変部とその対称の位置の筋肉を生検にて得た。左側の筋萎縮をみた部位は、組織病理学的に重度の限局性筋萎縮と診断された。本部位の筋LDHアイソザイムはLDH_5が90%を占め、対称の部位ではLDH_5が70%を占めLDH_3とLDH_4も認めた。健常馬の対照実験ではLDH_5は70%を占めたが、LDH_1〜LDH_4も明瞭に認められた。筋LDHの嫌気的代謝活性の強さは、病変部>病馬健常筋>健常馬筋であり、萎縮部位の酸素欠乏状態を示唆した。 3.肉眼的に正常な牛肝臓と病変を有する肝臓を組織学的に区分して、肝LDHアイソザイムパタ-ンを観察した。病群の群分けには、LDH、LDH_3、LDH_5の分画の寄与度が高かった。各群間の正判別率はうっ血群と脂肪化群で72%うっ血群と壊死群で79%であった以外は各群間で80%以上で良好に判別された。牛の肝LDHアイソザイムは病変に対応した固有のパタ-ンを持つことが示唆された。
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Research Products
(1 results)