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1988 Fiscal Year Annual Research Report

血管壁の組織発生に関する研究

Research Project

Project/Area Number 63570014
Research InstitutionSaitama Medical University

Principal Investigator

平光 〓司  埼玉医科大学, 医学部, 教授 (60049773)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 比留間 民子  埼玉医科大学, 医学部, 助手 (70118644)
Keywords血管壁 / 発生 / ニワトリ胚 / 内皮 / 中膜 / 動脈 / 静脈
Research Abstract

血管の発生に関する研究課題については、(1)原始内皮管の起源と発生、(2)内皮管から成る循環路の流路形成、(3)血管壁の各組織成分の発生と分化があげられる。このなかで、(2)の流路形成については、これまで詳しく調べられており、また(1)については、すでに一部われわれが解明したが、(3)の課題については所見が乏しい。そこで、本年度は、この課題に対する所見を充実することを心掛けた。
1.上記の目的達成のため、ニワトリ胚を用い、まず大動脈壁の発生を詳しく検討することにした。
2.大動脈壁の構造は、部位によって発生態度が異なっている。すなわち、近位の方が遠位よりも中膜の発達が早い。従って一定部位をとって発生過程を追及する必要がある。
3.このため、血管内に樹脂を注入して、鋳型標本をつくり、大動脈とその枝を明らかにしながら、動脈管と背側大動脈の分岐部と前腸間膜動脈の分岐部との間の大動脈をとった。
4.この部位で、内皮管に間葉細胞が付着して中膜が形成され始めるのは、孵卵2日半、この中膜細胞に筋原線維が見出されるのは3日、弾性線維が現れるのは遅く、8日であった。孵卵14日では約20層の平滑筋層から成ることが分かった。
5.大動脈壁が20層くらいに達する時期でも、末梢の動脈、例えば上腕動脈や腸間脈動脈の平滑筋は4層くらいであり、これらの動脈と伴行する静脈は、ほぼ内膜だけであって、平滑筋層は見られない。
6.以上のように、血管壁の構造は、成体においても部位差が著しいが、その発生においては、血圧をはじめ周囲の環境の影響を受けながら分化が進行するものと考えられる。

  • Research Products

    (4 results)

All Other

All Publications (4 results)

  • [Publications] 平光〓司: 解剖学雑誌(94回日本解剖学会総会シンポジウム). 64. (1989)

  • [Publications] 平光〓司: 日本形成外科学会会誌(32回日本形成外科学会総会)教育講演. 9. (1989)

  • [Publications] 比留間民子: 解剖学雑誌(94回日本解剖学会総会、一般演題). 64. (1989)

  • [Publications] 平光〓司: "循環系の発生:心臓病学細田・杉本 編" 南江堂, (1989)

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Published: 1990-03-20   Modified: 2016-04-21  

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