1988 Fiscal Year Annual Research Report
副甲状腺腫瘍細胞の細胞内カルシウム濃度はいかに変化するか
Project/Area Number |
63570139
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
後藤 邦彦 東北大学, 医学部付属病院, 助手 (70133056)
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Keywords | カルシウム指示薬 / 細胞内カルシウム濃度 / 副甲状腺腫瘍細胞 / Fu-a2-AM / GH_3細胞 |
Research Abstract |
副甲状腺腫瘍細胞及びコントロールとしての下垂体前葉細胞株 (GH_3) の細胞内カルシウム濃度をカルシウム指示薬Fura2を用いて実測することに成功した。 GH_3の場合には単層培養したカバーグラス上のtのを、ウシ及びヒトの副甲状腺の場合には、ナイフで細切し0.05%コラゲナーゼで酵素処理しfree cellとした。ダルベッコ変法イーグルMEM (10%牛胎児血清添加) 培地中でカバーグラス上で乾燥培養した。いずれの細胞の場合にもカバーグラスに接着している細胞に1〜5μMのFura2-AMを添加した。約2時間後にHanks balanced salt solution (HBSS) に置き換えた。あらかじめ恒温チェンバーを作成した。倒立・落射いずれの顕微鏡にても観察しうるようにアクリル樹脂を用い水流性とし焦点深度の関係でカバーグラスは下方に対物レンズ上に来るようにしHBSSで灌流し、細胞の接着しているカバーグラスが37℃になるように灌流温度を設定した。細胞の接着しているカバーグラスを0リングで固定しHBSSで灌流した。この恒温チェンバーは測光系の落射顕微鏡のステージ上に置いた。測光系は倒立型落射螢光顕微鏡 (今回科研費にて購入) 浜松フォトニクス超高感度ビデオカメラ〓ビデオテレビのブラウン管上の一点に光電管フォイバーを固定しオシロスコープ及び記録系に電気変換して取り出した。励起光は340と380nmの二波長の紫外光を与え、510nmで側光する。発光する場合には340nm励起では増加し、380nmでは減少して観察されるので340/380の側光値を細胞カルシウム濃度として同定する。初めコントロールのGH_3細胞では、静止時10^<-7>M程度の発光が見られ、GHRによる刺激では10^<-8>M程度の値が得られた。しかし副甲状腺腫瘍細胞においては、静止時、10^<-7>M程度の側光値であったが、Ca^<++>負荷では減少が見られた。これらの結果を現在検討中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 後藤邦彦: 日本病理学会誌. 75. 492 (1986)
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[Publications] Kunihiko,Goto: Tohoku Jouxnal of Expenimeutal Medicine.
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[Publications] 後藤邦彦: 医学のあゆみ. 147. 205-206 (1988)
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[Publications] Kunihiko,Goto: Xth Internal.Pharmacol.Sudney. 87. 450 (1987)