1988 Fiscal Year Annual Research Report
自己免疫性甲状腺炎の発現とその持続における加齢の役割
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63570153
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| Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
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Principal Investigator |
岡安 勲 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (20014342)
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| Keywords | 自己免疫性甲状腺炎 / 加齢 / 長期観察 / 自己抗体 |
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| Research Abstract |
昭和63年度の研究では以下の事項を明らかにしえた。
1.各月齢のマウスに自己免疫性甲状腺炎を誘導した結果、加齢によって甲状腺炎の発現・血中自己抗体産生ともに著しく低下する。甲状腺組織抗原であるサイログロブリン(Tg)に反応して増殖する。in vitro T細胞増殖反応が老齢マウスでは低下していることから、加齢に伴うT細胞機能の低下の為に、老齢マウスには甲状腺炎が生じ難しいとみなされる。一方、Tgに感作されたT細胞(Lyt-1)を老齢マウスに注射することによって、若齢マウスと同様に甲状腺炎の移入が可能であったことから、老齢マウスの甲状腺そのものの甲状腺炎〓患性は変化していないと考えられる。
2.若齢マウスに自己免疫性甲状腺炎を誘導した後の長期観察によって、一度甲状腺炎が生じると、甲状腺炎及び自己抗体ともに少なくとも一年以上は持続することが認められた。これは甲状腺炎の発現を抑制するTgに特異的なsuppressor T細胞が活性化されていないためか、或いは活性化してもうまく作動していないためとみなされる。
以上の結果は、ヒトの甲状腺炎において、40才以上では甲状腺炎の頻度が変わらず加齢とともに増加しないこと、一度生じた甲状腺炎は長期に持続して慢性の経過を辿る、という事実を理解する上で、極めて重要であると考えられる。
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Research Products
(1 results)
