• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1988 Fiscal Year Annual Research Report

コラーゲン結合能を持った新しい熱ショック蛋白質(HSP47)の機能の解析

Research Project

Project/Area Number 63570159
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

佐賀 信介  名古屋大学, 医学部, 講師 (40144141)

Keywords熱ショック蛋白質 / コラーゲン結合能 / プロコラーゲン / 細胞内輸送
Research Abstract

培養ニワトリ正常繊維芽細胞におけるコラーゲン結合性熱ショック蛋白質(HSP47)の細胞内分布とI型プロコラーゲンの細胞内分布の相関を蛍光抗体二重染色法で比較検討した。
1.アスコルビン酸が十分存在しない通常条件の培養下では、細胞内の小胞体(ER)内のプロコラーゲンが顆粒状に認められる細胞においては、HSP47の分布はプロコラーゲンの分布とよく一致したが、ER内にプロコラーゲンを認めない細胞では、HSP47は細胞全体に細かな網目状に存在し、ERにおけるプロコラーゲンの存在・分布様式とHSP47の分布様式に強い相関を認めた。
2.アスコルビン酸を添加して、プロコラーゲンのプロリン残基・リジン残基を十分に水酸化させ、αーヘリックス形成を促進すると、2時間から3時間後には顆粒状にERに貯留していたプロコラーゲンは細胞外へ分泌されて細胞内には殆ど存在しなくなった。これに伴って、HSP47のERにおける分布も顆粒状から網目状へと変化した。
3.プロコラーゲンのαーヘリックス形成の融解温度を超える高温下(43℃)で培養すると、たとえアスコルビン酸を添加してもプロコラーゲンは分泌されず、顆粒状にER内に貯留した。この時、HSP47も同様にERに顆粒状に分布し、両者の分布はよく一致した。水酸化酵素の阻害剤であるdd′ージピリジルを添加した時も同様な結果が得られた。
これらの結果は、正常なαーヘリックス構造を示すプロコラーゲンはERからゴルジ装置へ円滑に輸送されるが、αーヘリックス構造が正しく形成されないときにはERに貯留してゴルジ装置への輸送が妨げられていることを示唆する。HSP47が貯留したプロコラーゲンとよく共存することから、異常構造を示すプロコラーゲンと結合することで、その細胞内輸送に重要な役割を演じていることが示唆された。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 佐賀信介: 生体の科学. 39. 270-274 (1988)

URL: 

Published: 1990-03-20   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi