1988 Fiscal Year Annual Research Report
T及びNK細胞の分化・機能発現におけるCD2ーLAF3相互作用の重要性
Project/Area Number |
63570228
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
八木田 秀雄 順天堂大学, 医学部免疫学研究室, 助教授 (30182306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 康 順天堂大学, 医学部免疫学研究室, 教授 (50009700)
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Keywords | CD2 / マウス / cDNA / モノクローナル抗体 / トランスフェクタント / リンパ球機能 / T細胞の分化 / B細胞の分化 |
Research Abstract |
今年度の本研究により以下のような成果がえられた。 (1)ラットCD2cDNAを用いたクロスハイブリダイゼーションにより、マウスCD2cDNAをクローニングし、核酸シークエンジングによりその一次構造を明らかにした。その結果、CD2に特有の長い細胞質内部の特にC末端側で一次構造上の保存性が高く、シグナル伝達機能を考える上での重要性が示唆された。 (2)マウスCD2cDNAトランスフェクタントを用いた効率の良いスクリーニング法により、マウスCD2に対するモノクローナル抗体5クローンを樹立し、少なくとも2つのエピトープを固定した。 (3)得られたマウスCD2に対するモノクローナル抗体を用い、マウスT及びNK細胞の分化過程におけるCD2の発現時期を明らかにした。 (4)マウスCD2に対するモノクローナル抗体とcDNAプローブを用い、マウスにおいてはB細胞にもCD2が発現されている事が明らかとなり、CD2とLFAー3の相互作用が、B細胞の分化が機能にも関与している可能性が示唆された。 以上のように、マウスCD2のcDNAクローニングによる一次構造の解析、及びそのcDNAトランスフェクタントを用いたモノクローナル抗体の作製は、ほぼ計画に従い進行したが、現在までに得られた抗マウスCD2抗体の中にはT及びNK細胞を活性化し得る組み合わせはなく、さらに新たな抗マウスCD2抗体を作製している途上である。またマウスではB細胞にもCD2が発現していることが明らかになったが、ヒト、ラット等の他の種では見られないマウス特有の現象であり、CD2の機能の生理的重要性を考える上で新たな局面が開かれた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Hideo Yagita: J.Immunol.140. 1321-1326 (1988)
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[Publications] Hideo Yagita: Proc.Natl Acad.Sci.USA. 86. 645-649 (1989)
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[Publications] Hideo Yagita: Int.Immunol.1. (1989)
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[Publications] Hideo Yagita: J.Exp.Med.