1988 Fiscal Year Annual Research Report
超低周波空気振動の前庭機能に及ぼす影響に関する研究
Project/Area Number |
63570237
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
坂本 弘 三重大学, 医学部, 教授 (40024674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 康弘 三重大学, 医学部, 助手 (60181757)
村田 真理子 三重大学, 医学部, 助手 (10171141)
滝川 寛 三重大学, 医学部, 助教授 (80126979)
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Keywords | 低周波空気振動 / 前庭機能 / 眼球固視動揺 / 身体動揺 / 指尖脈波 |
Research Abstract |
前庭機能影響を、前庭ー眼球反射、前庭ー脊髄反射、および前庭ー自律神経反射の3側面から観察した。 1.前庭ー眼球反射:眼球運動は両眼水平・垂直動をEOGにより収録した。情報収録は本補助金により購入した4chデータレコーダによった。被験者は22〜24歳の健康男子25名を用いた。眼球運動測定時姿勢は直立位とし、足開角を45°または0°の2様とした。測定は暴露前および3分暴露後暴露を継続したままの2回おこなった。暴露は広帯域騒音95dB(A)、16Hzまたは5Hz狭帯域音95dBの3種とした。眼球運動収録データ解析は平成元年度におこなう。 2.前庭ー脊髄反射:予備実験において、開眼時身体動揺が閉眼直後に一時的に増大し、それが約60秒後に開眼時状態に復することを明らかにし、その過程に前庭からの制御が関与することを知った。この現象を利用して暴露影響を観察する実験をおこなった。被験者は21〜24歳の健康男子34名を用いた。身体動揺は重心移動量として平衡機能計により計測し、信号は前記データレコーダに収録した。足開角を45°または0°の2様として、開眼45秒ー閉眼45秒の連続測定をおこなった。暴露は広帯域騒音95dB(A)、16Hzまたは5Hz狭帯域音95dBの3種を各5分間おこなった。暴露前および暴露5分後なお暴露を継続したままの2回身体動揺測定をおこなった。動揺の収録データ解析は平成元年度におこなう。 3.前庭ー自律神経反射:指尖光電脈波を指標とした。暗騒音30dB(A)以下、50Hz以下低周波40dB以下の恒温室内で、暴露前1分ー暴露中3分ー暴露後1分の連続測定をおこなった。暴露は広帯域騒音、5、15、50、150、300、1K、3K、6KHz狭帯域音の9種をそれぞれ70、80、90、100dBの音強でおこなった。現在、被験者例数をふやして実験継続中である。 4.上記実験の暴露による病的自覚症状の発現はみられなかった。
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