1988 Fiscal Year Annual Research Report
かみタバコの抽出成分がマウス、ラットの生殖機能に及ぼす影響
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63570240
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
青山 光子 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (50079977)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城 憲秀 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (10137119)
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Keywords | かみタバコ抽出物 / ウイスター系ラット / 妊娠 / 胎仔 |
Research Abstract |
〔目的〕かみタバコの使用が妊娠に及ぼす影響を究明するため、妊娠ラットにかみタバコ抽出物を経口投与し、その影響を観察した。 〔方法〕Wistar系雌ラットを用いた。妊娠0日(膣垢内精子確認日)より、かみタバコ抽出物を5.00、2.50、または、1.25ml/kg体重の割合で毎日1回ずつ妊娠20日まで経口投与した。また、対照として、人工唾液を5.00ml/kg体重の割合で経口投与した。かみタバコの抽出は、6gのかみタバコに8.4mlのHay&Hartlesによる人工唾液を加え、30分間にわたり、60回/分の割で機械的にプレスすることにより行った。この抽出液を遠心分離し、その上澄みを投与液として用いた。妊娠21日にラットを供試し、妊娠状況(妊娠の有無、黄体数、着床数、胎仔数)、胎仔重量等を観察した。 〔結果〕各群8匹ずつのラットのうち、妊娠21日まで胎仔を有していた数は、5.00ml/kg投与群では、2匹のみであったが、他群では全例胎仔を有していた。胎仔数は5.00ml/kg投与群を除く3群間に差はなかった。5.00ml/kg投与群の2匹のうち、1匹では胎仔数は13であったが、他の1匹では1胎仔しか有していなかった。黄体数、着床数はいずれの群の妊娠ラットとも差はなかった。全胎仔重量は、5.00ml/kg投与群で最も低く、対照、1.25ml/kg投与群より平均値で0.5gほど低値となり、有意性が認められた。また、2.50ml/kg投与群でも、対照、1.25ml/kg投与群より、わずかではあるが、有意に低い体重であった。妊娠中の母体重は、対照群と1.25ml/kg投与群では、有意差は認められず、同様の増加傾向を示した。2.50ml/kg投与群では、妊娠6日まで、対照群、1.25ml/kg投与群と差があったが、それ以降は同様の増加を示した。5.00ml/kg投与群は非妊娠ラットも含むため、体重の増加は少なかった。各群ともに、外表奇形を有する胎仔は観察つれなかった。
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Research Products
(1 results)