1988 Fiscal Year Annual Research Report
混合性結合組織病における肺高血圧症の臨床、免疫学的研究
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63570297
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
高野 愼 埼玉医科大学, 総合医療センター第2内科, 助教授 (90101021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細野 治 埼玉医科大学, 総合医療センター第2内科, 助手 (50190210)
安倍 達 埼玉医科大学, 総合医療センター第2内科, 教授 (60051207)
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Keywords | 混合性結合組織病 / MCTD / 抗UI-RNP抗体 / snRNP / 肺高血圧症 / 全身性エリテマトーデス / 強皮症 / 多発性筋炎 |
Research Abstract |
混合性結合組織病(MCTD)において肺高血圧症(PH)は最も重篤な合併症であり、その発症機序の解明は急務となっている。そこでMCTDの免疫学的特徴である血清抗UI-RNP抗体とPHとの関連を明らかにすることを目的とした。〔方法〕1.当院にて観察した全身性結合織疾患より厚生省診断基準にてMCTDを抽出した。2.肺循環動態を胸部X線写真、心電図、心エコー、肺機能、右心カテーテル検査により分析した。3.抗UI-RNP抗体の詳細な特異性を純化UI-RNP抗原を用いた免疫ブロット法で解析した。またUI-RNP構成ポリペプチドを高速液体クロマトグラフィー(TSKgel,G3000SW)を用いて単離し、それを用いたELISAにより抗UI-RNP抗体の各ポリペプチドへの反応性を検討した。〔結果〕1.160例の全身性結合織疾患症例より21例のMCTDが抽出された。2.MCTD症例中1例が呼吸不全で死亡し、剖検にて高度の肺線維症と右室肥大が認められた。本例の抗UI-RNP抗体価は低く、抗Joー1抗体も認められていた。3.4例のMCTDにおいて右心カテーテル検査を施行した。1例は平均肺動脈圧(mPAP)が36mmHgと高値を示し、1例のmPAPは24mmHgと軽度の上昇がみられた。他の2例のmPAPは正常であった。PH陽性例にプロスタグランディンEI経口剤を投与したところ、全身血圧の低下とともにmPAPも低下した。しかし全身血圧の回復に比しmPAPの回復は遅く、本剤のPHに対する有効性が推測された。4.PH陽性例の抗UI-RNP抗体価は沈降反応で高値を示したもののUI-RNP32KポリペプチドELISAでは低値であった。これに対しPH陰性例では32KポリペプチドELISA高値の例が多く、抗UI-RNP抗体の詳細な特異性の分析がPH発症機序を明らかにする上で重要と考えられた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 高野慎: 厚生省特定疾患混合性結合組織病調査研究班昭和62年度研究報告書. 60-65 (1988)
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[Publications] 高野慎: 厚生省特定疾患混合性結合組織病調査研究班昭和62年度研究報告書. 71-74 (1988)
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[Publications] Hosono,Osamu: Rheumatol Int. 8. 177-183 (1988)
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[Publications] Koide,Jun: Scand J.Immunol. 28. 687-696 (1988)
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[Publications] 竹内勤: 日本臨床免疫学会会誌. 11. 485-488 (1988)
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[Publications] 高野慎: 厚生省特定疾患混合性結合組織病調査研究班昭和63年度研究報告書. (1989)
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[Publications] 高野慎: "混合性結合組織病,今日の治療指針" 医学書院, 560-561 (1989)