1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63570299
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
橋本 博史 順天堂大学, 医学部, 助教授 (60053120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 裕士 順天堂大学, 医学部, 助手 (60188555)
谷口 修 順天堂大学, 医学部, 助手 (80163624)
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Keywords | 抗リン脂質抗体 / ループスアンチコアグラント / プラズマフェレーシス / 全身性エリテマトーデス / 子宮内胎児死亡 / 血栓症 |
Research Abstract |
1)各種抗リン脂質抗体、LAC(Lupus Anticoagulant)の検出法の確立および、2)抗リン脂質抗体吸着体開発における基礎的検討。 1)抗リン脂質抗体の検出法(ELISA法)およびLACの検出法を確立し、SLE患者における同因子と臨床病態(血栓症、血管炎、子宮内胎児死亡)との関連性を詳細に検討し、報告した。:活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)、カオリン凝固時間による正常血漿添加補正試験(KCT)、1/5希釈部分トロンボプラスチン時間(1/5APTT)、カオリンによる1/5および1/10希釈部分トロンボプラスチン時間(1/5、1/10KPTT)の5方法によるLACの検出を行い、各方法における陽性者、陰性者につき、血栓症、血小板減少症、胎児死亡、血管炎などの臨床像との相関における感度と特異性を検討した。その結果1/5、1/10KPTTが最も優れていると考えられた。同方法を用い抗リン脂質抗体(抗CL)との関連性を検討するとIgG抗CLは血栓症、子宮内胎児死亡などの臨床病態やLAC、血小板減少などの検査成績と強い相関を示した。LAC陽性患者群は全例IgG抗CL強陽性を示した。 2)リン脂質構成単位に着目し、リン酸エステルやアミノ酸等の化合物と抗リン脂質抗体との親和性を検討し、スチレンー無水ヌレイン酸共重合体ビーズに固定化・調製したビーズを同抗体陽性患者血清と反応させ、ビーズ表面に特異的に吸着した抗体をELISA法で検出・吸着量を検討した。これまでの実験成績で、負電荷のみの担体でも同抗体、因子を吸着する可能性の高いことが示唆されるため、同時に同抗体を選択的に吸着除去する治療用デバイスに着目し、多孔性セルロースゲルに負電荷を有する化合物を固定化した吸着体を合成し、それらの抗体吸着能の検討も行なっている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 橋本博史: 日本医事新報. 3364. 21-28 (1988)
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[Publications] 橋本博史: 日本内科学会雑誌. 77. 1514-1518 (1988)
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[Publications] 谷口修: Medical Way. 5. 99-101 (1988)
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[Publications] 杢野千穂: 臨床免疫. 20. 330-335 (1988)
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[Publications] 杢野千穂: Medical Practice. 4. 552-555 (1987)
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[Publications] 橋本博史: 臨床免疫. 20. 84-94 (1988)